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代表取締役、ジュセッペ小林氏
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日本ブロードビジョン株式会社は6月16日、セルフサービススイート製品「BroadVision Process 日本語版」を、7月27日より販売開始すると発表した。サポートしているプラットフォームは、Solaris、HP-UX、Windows、Linuxなど。
BroadVision Processは、今まで人を介して行っていた企業内の業務プロセスや社内・社外のコラボレーションを、Webベースのセルフサービスに転換するもの。同製品には、その企業のビジネスプロセスをモデル化して、シミュレーターで業務フローを検証する「Process Workbench」、業務プロセスをWebページに変換する「Process Framework」、業務プロセスの設定、管理、監視、レポート作成を行う「Process Management Center」といった、3つのコンポーネントが含まれている。
BroadVision Processを利用すると、人を介さないと処理できなような業務過程を効率化・自動化することで、時間とコストの節約が可能になるという。例えば、「無料キャンペーンでDSLに加入したのに工事費が請求された」というクレームが入った場合、一般的にはサポートセンターが顧客と電話でやりとりをすることで解決が図られる。担当者は顧客と何度も電話でやり取りしなくてはならず、社内連絡なども個別に必要な部所とその都度行うことになる。
しかし、BroadVision Processを利用してWebサイト上に問い合わせページを作っておいた場合、事前のプロセス定義に応じて直接担当者に連絡が届くようにできる。また、コラボレーション機能が備えられており、複数の担当者が実際に集まったように作業を進められるため、集まって会議をする手間を省区事が可能。しかも問題が解決した場合、問い合わせに対しての決定事項(返金)が経理に自動的に連絡されるとととも、顧客にも自動でメール通知が行われるなど、各種処理の自動化によって、業務処理の単純化を実現できる。
またBroadVision ProcessではJ2EEプラットフォームを利用しているが、オープンソースソフトウェア(OSS)を効果的に使うことでTCOを削減しているという。日本ブロードビジョンでは、Linux、Apache、Jbossといった10のソフトウェアをスタックし、事前にその組み合わせでの動作検証を行っているため、より高い品質、パフォーマンスを実現しながら、すべて商用ソフトウェアでそろえた場合と比べ、長期的に5割から8割のTCOを削減できるとしている。加えてBroadVision Processでは商用ソフトウェアもサポートしているため、ユーザーのニーズにあわせ、すべて商用ソフトウェアでの運用、データベースだけはSQL Serverで、アプリケーションサーバーだけはWebLogicで、といったような商用・オープンソースを組み合わせた利用も可能という。
今回は同時に、SIer向けのサポートプログラム「QuickStart Processパートナ・プログラム」も発表された。このプログラムではBroadVision Processの導入事例を共有したり、業界ごとのProcessテンプレートを開発したり、といったことを目的として行われるもの。このプログラムの対象となったSIerは、無料オンライントレーニングが受講できる、デモや販売目的のためにBroadVision Processを利用できる、などの特典が受けられるとのこと。
なお、日本ブロードビジョンの代表取締役、ジュセッペ小林氏は「日本ではセルフサービスというと、お客になんでもさせてしまう、というような多少ネガティブなイメージがついてしまう。しかしBroadVision Processは、関係者がWebを使って自分の力で処理できるように手助けをするものだ」とコメントしている。
■ URL
日本ブロードビジョン株式会社
http://www.broadvision.co.jp/
BroadVision Process(Flashデモ)
http://www.broadvision.com/attachment/files/R2026O_10-d-bQ3S0Q-w-g-m_demo.html
( 石井 一志 )
2004/06/16 17:31
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