沖電気工業株式会社と米BEA Systemsは、SIP搭載J2EEアプリケーションサーバー「SipAs on WebLogic」を共同開発し、6月16日から発売する。
VoIPソリューションの国内法人シェアで64%を占める沖電気と、世界通信キャリアの9割でAPサーバーの採用実績を持つBEAでは、2003年よりJavaとVoIPネットワークを融合した国内向けの基盤開発での提携を発表しており、今回の発表はその最初の成果となる。また両社ではSipAs on WebLogicの海外展開を含め、提携をグローバルに拡大することもあわせて発表している。
米BEA Systems CEOのアルフレッド・チュアング氏は、「通信事業で100年以上もの実績をもつVoIPリーダーで、SIパートナーとしてもトップレベルの沖電気は特別なパートナー」と述べ、BEAについて「固定/携帯問わず通信事業者へのインフラ提供では占有的な地位を占めている」とした。そして「ここ数年は、SIPモジュールのパイオニアとしての沖電気と、集中して共同開発を続けてきた」と語った。
その最初の成果物であるSipAs on WebLogicについては、「J2EEベースのSIPソリューションとして世界初のもので、BEA WebLogic Workshopコントロールプロダクトとして、日本のために開発した最初の製品」とした。そして「通信事業者向けに、容易な開発環境を提供できるため、これをインフラとした革新的製品が今後開発されていくと考えている」と述べた。さらに沖電気との関係について、「今後も提携はさらに深まっていくと確信している」と語った。
SipAs on WebLogicの国内提供を担当する沖電気工業株式会社 ネットビジネスソリューションカンパニー プレジデントの竹内敏尚氏は、「国内では通信キャリアやISP、業務アプリケーションのパッケージベンダーや大手企業がその対象となる」と語った。また海外では両社共同で、「最初はアメリカからスタートし、ヨーロッパやアジア、そして将来は中国への展開も予定している」という。
SipAs on WebLogicは、SIPコアの交換部分に接続し、ボイスメールやクリックオンダイヤルといったサービスの提供インフラとなるJ2EEベースのミドルウェアサーバー。