日本電気株式会社(以下、NEC)は、システム運用のベストプラクティスをまとめたガイドライン「ITIL」の診断、導入コンサルティング、研修からなる3つのサービスを7月9日より提供する。NECでは、今後1年間に100ユーザーへの導入支援サービス提供を見込んでいる。
ITILは、システム運用における知識やノウハウを体系化したベストプラクティスに沿うことで、システム更新や障害などの情報を記録・分析し、障害防止プランの策定などを容易に行うことが可能となるITサービス管理プロセスのフレームワーク。
「ITIL診断サービス」は、現状のITサービス運用管理の成熟度レベルをヒアリングし、ITILで定義された運用形態との違いを、NECが自社にITILを適用した実績を元に作成した「ITILアセスメントシート」を用いて分析する。
分析は、構成管理、変更管理、インシデント管理、問題管理、可用性管理といった項目別に5段階評価などを行い、その結果を報告するとともに、優先的に着手すべき課題や改善計画を提案する。所用期間は約2カ月。
この結果を踏まえ、改善目標達成のために必要な施策について、段階別にフェーズを設けて運用プロセスを改善するための導入支援を行うのが「ITIL導入コンサルティングサービス」となる。
また、「ITIL研修サービス」は、ITILを導入展開するために必要な知識を2日間で習得する「ITIL基礎」(88,000円)研修が提供される。1社/1組織を対象にした「カスタムメイド研修」もあわせて提供する。さらにセキュリティ管理、アプリケーション管理などの研修メニューを10月以降に追加する。
NECでは、ITサービスマネジメントの普及団体「itSMF Japan」の設立に参画しており、今後は統合運用管理ミドルウェア「WebSAM」に沿ったシステム運用が可能となる連携機能を追加して、9月をめどに提供する予定。
■ URL
日本電気株式会社
http://www.nec.co.jp/
プレスリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0407/0901.html
ITIL(ITサービスマネジメント)
http://www.sw.nec.co.jp/products/itil/
( 岩崎 宰守 )
2004/07/09 12:31
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