株式会社SRAは、オープンソースのデータベース「PostgreSQL7.4.3」をベースにしたデータベースソフトウェアの最新版「PowerGres on Linux V2.0」を7月28日より発売する。価格はソフトウェア単体で50,400円、初年度年間サポート込みで134,400円。さらにODBCドライバオプションを追加すると155,400円。
新バージョンとなるPowerGres on Linux V2.0では、ベースとなるPostgreSQLのバージョンが7.3.6から最新バージョンの7.4.3となった。
PostgreSQL 7.4.3では、主に企業向けの機能が追加・拡張され、例えばGROUP BY 句を使用した際の問い合わせ性能が最高で350%、INを使用した際には最高500%、またSELECT文を引数とするINを使用した副問い合わせの性能が最高で60,000%向上している。
さらに更新や削除によって発生した空き領域を開放するためのVACUUMを、これまでのテーブルだけでなくインデックスにも適用できるようになった。これによりデータベースを連続稼働する際に、一時的テーブルをロックする必要がなくなった。
PostgreSQL 7.3と7.4との間には互換性がない変更も存在しているため、PowerGres on Linux 1.0から2.0へのアップグレードではデータベースをダンプ、リストアする必要がある。
またデータベースの作成から基本設定、起動、停止、バックアップやリストアのほか、ユーザーの作成やネットワーク接続認証の設定などがGUIで行える管理ツール「PowerGres Administrator Tool」では、ログイン時選択により、複数のデータベースクラスタを管理できるようになった。
このほか対応OSにRed Hat Enterprise Linux AS 2.1/3.0、同ES 2.1/3.0が追加された。
製品には、Apache、PHP、pgpool、PostGISといったソフトウェアも同梱されている。また同社では60日無償利用可能な評価版をダウンロード提供している。
なお年間サポート契約ユーザーは無償でアップグレードが行える。
■ URL
株式会社SRA
http://www.sra.co.jp/
PowerGres on Linux 2.0
http://powergres.sra.co.jp/s/ja/product/linux-tech/prerelease2_0.php
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( 岩崎 宰守 )
2004/07/21 11:55
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