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ノベル、カーネル2.6を採用した企業向けLinux、EM64Tも新たにサポート |
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SLES 9は、エンタープライズクラスのLinuxとして「はじめてカーネル2.6に対応した」（同社）Linux OS。カーネル2.6の採用により、プラットフォームでサポートする上限までのマルチプロセッサ対応（Itanium 2の場合、～512CPU）、高度なメモリ管理などを実現。 ハイパースレッディングやNUMA（Non-Uniform Memory Architecture）にも対応したほか、IBMと共同開発したCKRM機能により、1つのプロセスがシステムリソースを占有しないように制御できるようになった。また、標準で2ノードHAクラスタのライセンスを同梱しているため、追加投資せずにクラスタ構成をとることが可能になっている。 セキュリティにも気を配られており、VPN、ACL、128ビットSSL、Secure Shell、Kerberos 5認証などに対応。また従来版「Novell SUSE LINUX Enterprise Server 8」で取得済みのセキュリティ認定「EAL3+」の上位にあたる、「EAL4+」を取得する予定だという。 さらに、1台のハードウェア内に複数の独立したLinux OSを稼働させる、仮想化・論理分割の機能を搭載。SLES 9上に別パーティションを切り、ユーザープロセスとして複数の仮想Linuxを稼働させるUser Mode Linuxのほか、eSeries/iSeriesやzSeriesではLPAR（論理区画）に対応する。なお、SLES 9のライセンス課金は物理的なCPU単位のため、これらの機能を利用しても、追加の課金は発生しないという。 管理面では、SUSE LINUX共通のグラフィカルな管理ツール「YaST」を用いて、導入や運用管理を簡単に行えるほか、大規模システムを想定した管理ソフトウェア「ZENworks Linux Management」との連携も可能。両者の連携によって、システムアップデートの中央集中管理やアップデートのロールバックが行える。 またSLES 9では、Samba 3をはじめとして、データベースのMySQLやPostgreSQL、アプリケーションサーバーのJBOSS、WebサーバーのApache、といったさまざまなアプリケーションを同梱。「これらは、すべて当社で動作を保証する。SLES 9にいかなるアップデートがあった場合でも同じだ」（マーケティング本部 プロダクトプランニング 飯田敏樹氏）。 ■ 顧客やパートナーへのサポートで、競合との差別化を図る
パートナー対策としては、販売を担当する「ソリューションパートナー」、ハードウェアベンダやISVなどを対象とした「テクノロジーパートナー」、顧客へのコンサルティング時にノベル製品をアドオンする「コンサルティングパートナー」と、3つのパートナーシップを用意。特にテクノロジーパートナーに関しては、「年内40社、次年度200社の獲得が目標。企業で使うアプリケーションを思い浮かべてもらえればいい。そこがそのままターゲットになる。また、他社製ディストリビューションで動いているものも取り込みたい」（マーケティング本部 本部長、斉藤雅美氏）としており、対応製品の拡充を目指す。 また販売に関しては、「Linuxのパイを広げ、その中でシェアを拡大する」（斉藤氏）ことを第一義としながらも、UNIXやWindows NTからのマイグレーションを促進するために、コンサルティングなどのサービスもあわせて提供。これらの施策によって、「2007年に120億円といわれるLinux市場のうち、半分を取りたい」（同氏）と目標を語った。 ■ ＵＲＬ ノベル株式会社 http://www.novell.co.jp/ プレスリリース http://www.novell.co.jp/pressrel/20040805_1.html
（ 石井 一志 ）
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