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日立システム、ESBに基づくBPM/BAM機能を追加したビジネスプロセス統合基盤の最新版


 株式会社日立システムアンドサービスは、アイルランドPolarLake Ltd.開発のESBに基づいたビジネスプロセス統合基盤の最新版「PolarLake V4.0」を8月23日より国内販売する。価格は2,787,750円からで、同社では今後3年間で30億円の販売を見込んでいる。

 PolarLakeは、ESBの基本機能である「PolarLake JIntegrator」、リレーショナルデータベースとの統合製品「PolarLake Database Integrator」、XML変換ツールを備えたESB基盤「PolarLake Messaging Integrator」、ERPなどの業務アプリケーションとの統合製品「PolarLake Adapters」から構成され、ESB基盤上で構築されたビジネスプロセスを統合する「PolarLake Process Integrator」が上位製品としてラインアップされている。

 新バージョンでは、BPEL4WS(Business Process Execution Language for Web Services) V1.1に準拠したBPELエンジンを新たに搭載し、WebサービスのオーケストレーションをGUIにより定義できるようになった。PolarLakeのData Circuitもオーケストレーションの対象として定義でき、複雑なビジネスプロセスの統合が可能となっている。また「PolarLake Process Integrator」を使用することで、Webサービス以外のコンポーネント統合にも対応する。

 またトランザクション数の測定や、XML文書の内容などのトラッキングを行い、データを外部データベースに格納、蓄積できる「ドキュメントトラッキング」と、DB内のデータをWebブラウザで参照するビジネスアクティビティ監視(BAM:Business Activity Monitoring)用のアプリケーションが新たに提供される。こうしたデータは、トラフィック量に対応した安定稼動の指標としたり、処理文書の内容をツールで分析することが可能だ。

 これらBPMとBAMの機能により、従来のEAIツールと同等の機能をESB基盤上で利用できるようになった。

 このほか新バージョンでは、XMLドキュメントを非XMLへ変換して出力、送信できる「Channel Formatter」の機能と、SOAPメッセージの送受信や例外のメッセージの送信などを行えるテンプレートサーキット「Web Service Circuit」を追加した。またWSDLエディタにより、サーキット自身のWebサービス機能を示すWSDLも作成できる。

 またMapperコンポーネントが複数ドキュメントのマッピングに対応したことで、データベーステーブルに対して複数ドキュメントをマッピングできるようになった。さらにXQueryを利用したXMLドキュメントのフィルタリング、変換も可能になった。また「UserTransaction」が利用可能になり、アプリケーションサーバーと連携した分散トランザクションにも対応した。

 同社では本製品により、段階的な統合を実現するためのアプローチである「インクリメンタル・インテグレーション」を実現し、システムのライフサイクルを長期的視野でとらえた効率的な運用やシステムの拡張が可能としている。



URL
  株式会社日立システムアンドサービス
  http://www.hitachi-system.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.hitachi-system.co.jp/press/2004/pr040823.html
  PolarLake V4.0
  http://www.hitachi-system.co.jp/polarlake/sp/v4/index.html


( 岩崎 宰守 )
2004/08/23 18:11

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