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「基幹業務もオンデマンドで」、NSSOLとオラクルが新サービスを発表


 新日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSSOL)は9月1日、日本オラクル株式会社(以下、オラクル)と連携して基幹システムのオンデマンドサービス「Oracle On Demand@NSSOL」の提供を開始すると発表した。

 Oracle On Demand@NSSOLは、財務会計・人事給与・顧客管理といった企業の基幹業務の運用管理サービスを従量課金制で提供するサービス。基幹システムの初期開発費と利用ソフトウェアのライセンス費を支払うことで、以降月額3万円/ユーザーで利用できる。導入企業にとっては、ハードウェアの購入・管理とシステムの運用・管理の費用を低減できるメリットがある。

 同サービスはNSSOLのデータセンターを利用して提供される。統合業務アプリケーションとしてオラクルの「Oracle E-Business Suite」を、システム監視・運用サービスにはNSSOLの「EMERALD」、ソフトウェア運用・管理サービスにはオラクルの「Oracle On Demand」をそれぞれ採用している。


Oracle On Demand@NSSOLのサービス体制 Oracle On Demand@NSSOLのサービス範囲

新日鉄ソリューションズ代表取締役社長の鈴木繁氏

日本オラクル代表取締役社長の新宅正明氏
 今回のサービスの大きな特徴は、企業の基幹システムをアウトソーシングするという点。NSSOLの代表取締役社長 鈴木繁氏は「従量課金による基幹システムのオンデマンドというサービスは日本でも初めて」と語る。「多くの企業はメインフレームやオフコンといった既存システムから、オープンシステムへの移行を検討しつつも、運用管理要員を用意することを考えると踏み切れないのが現状だ。今回提供するサービスであれば、ハードウェアなどを購入する必要がなく、保守面に関してもサービスのひとつとして提供するので移行促進につながる」と、レガシーシステムからの移行ニーズに応えるサービスと自信をみせる。

 ソフトウェアおよび運用・管理面で協力するオラクルとしては、「単なる製品販売からサービスの提供という流れにつながるものとして捉えている」(オラクルの代表取締役社長 新宅正明氏)と総合力の強化につなげたい考えだ。米国では同様のサービスを独自に展開しているが、「米国ではパッケージをそのまま使うことが多いが、日本ではカスタマイズして使うほうが多い。そうした利用方法の違いなどから、国内では独自展開は考えていない。あくまでもパートナーと協力して提供していく」とパートナーを重視する考えを改めて強調した。

 両社は今回のサービスを中堅企業や大企業の事業部を主なターゲットとし、今後3年間で100社への提供を目指す。


ソフトウェアの運用管理で用いられるOracle On DemandのManagement Portal 利用企業がシステムの状態を把握できるCustomer Portal 月次稼動報告書。アウトソーシングで不安になりがちなノウハウの喪失を解消するため、各種ノウハウも含めて提供されるという


URL
  新日鉄ソリューションズ株式会社
  http://www.ns-sol.co.jp/index.html
  日本オラクル株式会社
  http://www.oracle.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.ns-sol.co.jp/release/2004/pre_040901a.html


( 福浦 一広 )
2004/09/01 14:10

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