日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は9月1日、4月に発表した仮想化エンジン「Virtualization Engine」を搭載したソフトウェア製品群「IBM 仮想化エンジン・スィート:IBM Virtualization Engine Suite for Servers(以下、VE Suite) V1.1」を発表した。
VE Suiteは、他社製品を含めたサーバーやストレージなどのハードウェア環境を統合し、各種OS、ソフトウェア、データを一元管理できる仮想化ソリューション。IBMが従来から製品として提供しているオートノミックコンピューティング技術や、グリッドコンピューティング技術を融合し、柔軟で安定したIT基盤を提供するという。これによりシステムリソースの利用率を約30%向上させるため、システムへの投資を有効活用できる。
また異機種混在環境におけるハードウェアリソースやOS、アプリケーションなどのソフトウェア稼動状況を、統合したUIによりワークロードを自動的にモニタリングできるため、運用コストも削減できる。
VE Suiteは、「IBM Enterprise Workload Manager domain manager」、「IBM Enterprise Workload Manager managed servers and agents for AIX 5L and i5/OS」、「IBM Director Multiplatform management server and agents」、「IBM Tivoli Provisioning Manager」、「IBM Grid Toolbox V3 for Multiplatform」、「Virtualization Engine installer, Virtualization Engine console, and common runtime infrastructure」の各コンポーネントで構成される。
製品はOS環境別に2つに分かれており、AIX環境向けの「Virtualization Engine Systems Services for Managing AIX and OS/400 Servers」が1CPUあたり160万円から、またSolaris/Windows環境向けの「Virtualization Engine Systems Services for Managing Solaris and Windows Servers」も同様に160万円からで提供される。
なお日本IBMでは今回の発表にあわせ、新日鉄ソリューションズ株式会社(以下、NSS)との協業を強化する。IBMではNSSに東京・晴海の「eServerコンピテンシーセンター」をサービス構築の実証実験向けに提供するほか、技術支援も行う。一方のNSSでは、異機種混在環境を用いた基盤ソリューション事業における「異機種間システム・リソース最適化運用サービス」や「事前障害予測・対応サービス」の基盤構築にVE Suiteを適用する。また自社データセンターにも展開し、各種サービスを提供するという。
■ URL
日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/jp/
プレスリリース
http://www-6.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/2004/09012
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( 岩崎 宰守 )
2004/09/01 18:40
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