リアルコム、数万ユーザーでの運用に対応したナレッジツール最新版

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リアルコム、数万ユーザーでの運用に対応したナレッジツール最新版

　リアルコム株式会社は、ナレッジマネジメントツールの最新版「REALCOM KnowledgeMarket EnterpriseSuite V3.0」を10月4日より発売する。価格は1000ユーザーで1,410万円。同社では今年度に30社への新規導入と、コンサルティングサービスを含めて10億円の売上を目指す。

　REALCOM KnowledgeMarket EnterpriseSuite V3.0は、Know-Whoをベースに人と情報を結びつけ、人と人とのコミュニケーションを促進するナレッジマネジメントツール。Webアプリケーションとして動作するため、ユーザーはWebブラウザのみで利用が可能となっている。

　これまでのV2.2では、2000人規模での利用を超えた場合に動作が遅くなっていたため、新バージョンとなる3.0では設計面を見直し、数万ユーザーでの大規模運用に対応した。またインターフェイスにも手が加えられ操作性も向上している。さらにこれまでのASCIIコードに加えてUnicodeにも対応したことで、10以上の言語を混在表示可能になった。WebSphere Portal Server V5との組み合わせでは、ポータルから情報を引き出せるポートレットにも対応した。

リアルコム株式会社代表取締役谷本肇氏

ピラミッド型の組織構造からの企業変革をナレッジツールで支援する

　同社代表取締役の谷本肇氏は「ナレッジは手段でしかない。企業変革を支援する触媒として使ってもらうことを考えている」とした。変化の激しい市場環境においては、「決められたことを効率よく的確に実行することに主眼が置かれた、上意下達の指示系統による組織運営は限界にきている」とし、「企業のトップは大きな方向性を示し、意思決定の責任は持ちながらも細かいアクションは現場に権限を委譲する。そして現場は独自の判断で自律的に意思決定して行動していく形が、不確実な世の中に適応する組織運営といえる」と述べた。

　こうした現代型の組織では、「これは営業部長の仕事、といった役職に依存したものから、個人の名前やスキルに基づくものへ、仕事のかたちが変わっていく」とし、「人材マネジメントも年功序列から変化し、人の移動もジェネラリスト型のローテーション人事から、個人のスキルや能力に合わせた異動に変わっていくだろう」とした。

　そしてこうした現場の権限委譲を受け、現場の意思決定を的確にする情報共有インフラを提供することで、「ナレッジの切り口から企業改革をサポートしていく」という。つまりナレッジの導入展開を成功させるためには、こうした企業改革が不可欠となる。このプロセスには「短くても3年、5～7年かかる場合もある」とし、まず部署単位でのパイロット導入から評価を行い、全社展開に至ることになる。このため同社ではナレッジの導入後も、適宜活用のためのコンサルティングサービスを提供していくという。

KnowledgeMarketのシステム概念図

　REALCOM KnowledgeMarketでは、社員のプロファイルや経歴などを掲載したサイトをユーザーごとに開設する。システム側はこれをKnow-Whoデータベースとして登録、これをもとにユーザーは部署ごと、プロジェクトごとのコミュニティに複数参加して、情報共有を行う仕組みとなる。

　コミュニティはその役割に応じて、社内の知恵をあぶりだす「Q＆A」、提案書や気づき情報を共有できる「ライブラリ」、メンバー間での議論やファイル共有が可能な「プロジェクト」の各モジュールを使い分けることで、「人を中心としたコミュニケーションを図っていく」（リアルコム株式会社プロダクトグループプリンシパルエンジニア藤岡正純氏）という。

　コンテンツの登録時には、内容に応じてカテゴリ分けを行い、フィードバックや参照数に基づいてランク付けされる。さらに参照ユーザーから情報の流れを追うことで、「蓄積された大量の情報から、必要な情報にたどり着くことが容易になる」という。また更新時のメール通知やメッセンジャーの機能とも連携して、情報へアクセスしやすくしている。

　情報の活用度はユーザーの観点からも把握できるため、部署内のキーパーソン分析なども可能となる。ユーザー情報の管理では、ディレクトリサービスとの連携にも対応しており、「階層化してコミュニティを設けることで、参加ユーザーの管理が容易になる」という。

　動作環境はWindow 2000 Server/Server 2003、データベースはMicrosoft SQL Server 2000、アプリケーションサーバーはMacromedia JRun Professional Edition日本語版と、IBM WebSphere Application Server V5.1、JREはJava 2 Runtime Environmation, Standard Edition V1.4.2、WebサーバーはMicrosoft IIS 5.0/6.0に対応する。

■ ＵＲＬ
　リアルコム株式会社
　 http://www.realcom.co.jp/
　プレスリリース
　 http://www.realcom.co.jp/press/press/REALCOM_040908_KnowledgeMarketES3.0.html
　 REALCOM KnowledgeMarket
　 http://www.realcom.co.jp/product/km_outline.html

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（岩崎宰守）
2004/09/08 19:37

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