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“他社の10倍のスピードで開発可能な”システム統合ソリューション


Ensembleの画面イメージ

インターシステムズジャパンの代表取締役社長、坂寄嗣俊氏
 インターシステムズジャパン株式会社は10月14日、システム統合プラットフォーム「Ensemble」を発表した。同製品の価格は1500万円からで、OpenVMS、Tru64、HP-UX、AIX、Solaris、Linux、Windowsなどの各環境で利用できるという。

 インターシステムズジャパンは、ポストリレーショナルデータベース「Caché」を開発、販売している米InterSystems Corporationの日本法人として2003年に設立された企業。今回のEnsembleは、Cachéに続く取り扱い製品の第2弾となる。

 そのEnsembleは、企業システムの統合を行うための、統合インテグレーションプラットフォームとして提供されるもの。インテグレーションサーバー、アプリケーションサーバー、データベースと開発・管理環境が含まれており、企業はこれを用いることで、社内に点在するシステムの統合を効率的に行えるという。

 システム統合製品ということで、一般的にはEAI(enterprise application integration)ジャンルに分類されることが多いそうだが、同社の代表取締役社長、坂寄嗣俊氏は「データベース屋が作った製品であり、一般的なEAI製品とはひと味違うものだと思っている」と語る。

 そしてその特徴は、既存のシステムを有効に活用することで、新たなシステムを作り出すアプローチだという。米InterSystems Corporationの戦略立案担当副社長、ポール・グラッブシード氏は、「ユーザーからは新しいアプリケーションに見えるが、既存のアプリケーションを置き換えるのではなく、新たなロジックやインターフェイスをその上に構築する」と述べ、これによって、迅速な展開が可能になると説明した。

 また坂寄氏はこの“スピード”について、「組織統合や変更などがあると、インフラがついて行くのは大変。Ensembleは融通性が高く、他ベンダの製品と比べて5~10倍のスピードで開発できるため、インフラを会社の経営方針にあわせて柔軟に変更可能だ」とも述べ、競合製品との差異を強調する。現に、パイロットプロジェクトとして進められていた日本通運では、国際海上輸送物流システムの再構築にEnsembleを用いたところ、3カ月足らずで第1フェーズの開発が終了し、まもなく実稼働が開始できる状態だという。

 なおEnsembleの導入に際しては、インターシステムズジャパンのエンジニアが事前の機能検証を行う「機能検証プログラム」を無償で提供するほか、導入後、製品に満足できなかった場合には、使用開始後1年以内であれば返金を保証するという。ただし、米InterSystems CorporationのCEO、フィリップ・テリー・レーガン氏は「返金保証をはじめて7年目になるが、Cachéと(日本以外ではすでに発売されている)Ensembleのどちらに関しても、要望は1件もない」と語り、製品に関しての自信を示した。



URL
  インターシステムズジャパン株式会社
  http://www.intersystems.co.jp/
  Ensemble
  http://www.intersystems.co.jp/ensemble/index.html


( 石井 一志 )
2004/10/14 17:39

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