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SAP、BPM機能を強化したシステム連携製品 |
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SAPでは2003年の4月より、自社製品間の連携に主軸を置いたEAI製品「SAP XI 2.0」を提供してきたが、レガシーリソースなどの他社製品と接続するアダプタが弱いことなどから、成功したとはいえない状況だったという。しかしSAPでは、この市場での巻き返しのために同製品を強化し、SAP XI 3.0として提供する。 この新製品では、「EAI市場においては、EAI＋BPM製品の市場が増える」（ソリューションマーケティング本部 NetWeaver ディレクターの菅沼隆太氏）という読みから、BPM機能を大幅に強化した。さらに今回は、ライセンス体系を大幅に変更している。SAP XI 2.0までは「EAI基本ライセンス」に加え、「SAP以外のシステムと接続するアダプタ数」「CPUライセンス」の3点に課金していたのだが、「競争力のない価格」になってしまっていた。このため、SAP XI 3.0ではライセンスの課金方法を見直すとともに、現在SAP製品を導入していないユーザー向けのライセンスを新設した。 この、「非SAP製品ユーザー」向けライセンスというものは、まずSAP R/3ありき、で動くことの多かった、同社のビジネスモデルを変えるものだ。この新ライセンスはCPUライセンスの形態で提供され、価格は1CPUあたり1000万円強からになる。 さらに同社ではSAP EP/BW/WebASといった、統合スイート製品「NetWeaver」を構成するアプリケーションの一部をこのライセンスにバンドルし、統合スイートの中の1製品という性格を前面に出してアピールする構え。菅沼氏はこれに関して「環境をつなぐ基盤として考えた時には、競合製品よりも有利だ」と述べ、十分に非SAPユーザーに対しても食い込んでいけるとした。 また既存のSAP顧客を対象としたもう1つの新ライセンスでは、SAP－非SAP製品間で行われた通信、つまりSAP XI 3.0を通るSAP－非SAP製品間のデータ量に応じて課金する。これまでのように相手先の接続数には左右されず、またSAP製品同士の場合には無償で利用できるため、従来より安価に導入が行えるという。この場合は、50GB/月のデータ量で2000万円程度の価格になる見込み。 なお両ライセンス形態とも、SAP製品同士のアダプタはもちろん、File/FTP、JDBC、SOAP、HTTP、JMSなどのアダプタがバンドルされている。加えて、アダプタ開発環境を標準規格であるJ2EE Connector Architecture（JCA）基盤に変更し、パートナーのアダプタ開発を促進。アプリケーション連携を取りやすくしたという。
一方、SAP XI 3.0を導入している企業としていない企業間の接続ツールとしては、「Partner Connectivity Kit」を提供。同ツールでは、企業間でのXMLメッセージの交換を可能にするため、企業間の取引や協力を容易に行えるようになるとのこと。 同社ではSAP XI 3.0に関して、2005年末までに累計40社、2007年末までに同140社への出荷を目標としている。 ■ ＵＲＬ SAPジャパン株式会社 http://www.sap.co.jp/ プレスリリース http://www.sap.co.jp/company/press/press.asp?pressID=3131 ■ 関連記事 ・ SAPジャパン、複合アプリケーション製品群「SAP xApps」を発表（2004/02/26）
（ 石井 一志 ）
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