株式会社富士通研究所は11月2日、申請書類や届出書類などのカラー紙帳票を電子的なカラー帳票に復元するカラー帳票復元技術を開発したと発表した。同社によると世界で始めてとのこと。
今回開発された技術は、カラー紙帳票画像中の色合い情報の微細な変化を認識することにより、罫線・文字のレイアウトに加えて色付けも行うカラー帳票復元技術。特長は、1)カラー紙帳票の色情報として明るさだけではなく色相・彩度といった色合い情報も活用して、画像中の色情報の微細な変化を認識することにより、薄い罫線・文字や明るさが同等の背景色の中にある文字の復元を実現、2)スキャナの特性である背景色と罫線・文字色の画像中の混色現象をモデル化し、約1000万通りの色の組み合わせに対する混色の仕方を推定した画像群と、入力画像を比較し、最も似た色の組み合わせを求め最適な色付けを実行、など。
同社によると、今回開発した技術により、保険会社・金融機関・通信事業者などで、申請・届出業務に多く使用されているカラー紙帳票と同一のレイアウト・色使いを持つ電子帳票の設計時間を約6分の1に短縮可能としている。今回開発された技術は今後、富士通株式会社のミドルウェア「Interstage」に搭載し提供する予定。
■ URL
株式会社富士通研究所
http://www.labs.fujitsu.com/jp/index.html
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/11/2.html
( 福浦 一広 )
2004/11/02 16:42
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