マイクロソフト株式会社は、仮想サーバー環境構築ソフトウェア「Microsoft Virtual Server 2005 日本語版」を12月1日より発売する。パッケージ版の推定小売価格は、4CPUまでのサーバーで動作するStandard Editionが99,800円、同32CPUのEnterprise Editionが211,000円。なおマイクロソフトでは、Enterprise Edition評価版の無償ダウンロード提供を11月24日より開始する。
Virtual Server 2005は、1台のサーバー上で、最大64のx86仮想ハードウェア環境を稼動可能なソフトウェア。エミュレーションされるハードウェア環境はマザーボードがIntel 440BX、NICがIntel 21141、グラフィックがS3 Trio64などで、メモリは最大で3.6GB、NICは4枚までを割り当て可能。
稼働するOSはWindows Server 2003のStandard/Enterprise/Datacenterの各Edition、Windows Small Business Server 2003 Standard Edition/Premium Editionだが、IPF版では動作しない。また仮想環境上での動作がサポートされるゲストOSは、Windows Server 2003のWeb Editionを含む全Edition、Windows 2000 Advanced Server/2000 Server、Windows NT Server 4.0 SP6a以上となっている。
これにより、ロジックの書き直しやネットワークの再構成、ユーザーの再教育を行うことなく、旧環境から最新環境へソフトウェア資産を移行できる。またアプリケーションのライフサイクルとシステムのリース・購入タイミングを切り離すことも可能になるため、ビジネス上の要求応じてIT環境の移行ロードマップを決定できる点がメリットになる。このほかサーバー統合や、ソフトウェア開発におけるテスト環境構築にともなうコストも削減できる。
マイクロソフトでは、実稼働する物理サーバー環境から、仮想環境への移行用ツール「Virtual Server 移行ツールキット」もWebサイトより提供する。なおサポートはされないものの、マイクロソフトによれば「原理的にはx86 OSであれば動作は可能」とのことだ。
■ URL
マイクロソフト株式会社
http://www.microsoft.com/japan/
プレスリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2122
Microsoft Virtual Server 2005
http://www.microsoft.com/japan/windowsserversystem/virtualserver/
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( 岩崎 宰守 )
2004/11/24 11:47
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