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JBuilder 2005に対応したUMLモデリングツール「Borland Together」


 ボーランド株式会社(以下ボーランド)は、同社の最新版のJava開発ツールである「Borland JBuilder 2005」においてUMLモデリング機能を利用できるプラグイン「Borland Together Developer 2005 for JBuilder」の出荷を12月末より開始すると発表した。

 また、Togetherの製品ラインアップ全体も一新される。従来の「Borland Together Edition」は、分析者・設計者向けの「Borland Together Designer 2005」と、開発者向けの「Borland Together Developer 2005」として、開発プロジェクトにおける役割に応じて製品が分けられている。さらに従来の「Borland Together ControlCenter」の後継となる「Borland Together Architect」は、設計から実装までをトータルにサポートする。


Borland Togetherの新たな製品ラインアップ
・Borland Together Architect
 Together Architectは、アプリケーションの分析・設計・実装・テスト・配布までを単一環境でサポートするツール。Java、C++IDL、Visual Basic 6.0、Visual Basic .NET、C#といった主要なプログラム言語に対応している。

・Borland Together Developer 2005 for JBuilder
 JBuilder 2005のプラグインとして機能するTogether Developer 2005 for JBuilderは、JBuilderのIDE(統合開発環境)にUMLモデリングの機能を追加する。JBuilder以外のIDEに対応するTogetherのソリューションは、Together Edition for Eclipse、Together Edition for Microsoft Visual Studio .NETの2製品がある。

・Borland Together Designer 2005
 分析・設計用のUMLモデリングツール。単独のツールとしても、JBuilder 2005にTogether Developer 2005をインストールした環境のどちらからでも利用可能。

 Togetherの最大の特長は、モデル図とソースコードがインポート/エクスポートといった手続きをせずに、リアルタイムで同期する「LiveSource」と呼ばれる機能にある。UMLのモデル図からリアルタイムでコードが生成するだけではなく、コードからもモデル図を自動的に作図できる。また、設計・分析フェーズと実装フェーズの間にあるギャップを埋めるための、デザインパターンの活用機能や、ソースコードの検査・測定機能なども備える。さらに、要求管理ソリューションである「CaliberRM」や構成管理ソリューション「StarTeam」との連携によって、アプリケーションライフサイクル全体の生産性を向上できる。


Together Architectの画面 Together Designer 2005のユースケース図作成画面 Together Developer 2005 for JBuilderでのクラス図とコードの同期

ボーランド株式会社 マーケティング本部長 藤井等氏
 ボーランド株式会社 マーケティング本部長の藤井等氏は、「UMLの導入は、“まずモデルありき”といったUML自身に対する期待の大きさと、ツールが高いという理由によって敷居の高いものとなっています。そのためUMLの導入は新規プロジェクトの設計からということになりがちです」と語る。しかし、LiveSourceによって既存のコードからモデル図を作成したり、コードやモデルを分析できるTogetherは、新規に開発するアプリケーションだけではなく、過去のコード資産からモデル図を生成するなど幅広く応用できる。藤井氏は「ドキュメントの作成など部分的でも構わないので、ぜひTogetherを現在のプロジェクトに導入して生産性の向上を実感してください」と述べ、TogetherがUML導入の敷居を下げることができることをアピールした。


 価格は、「Borland Together Architect」の指名ユーザーライセンスが630,000円、コンカレントユーザーライセンスが1,008,000円。「Borland Together Developer 2005 for JBuilder 2005」は指名ユーザーライセンスが189,000円、コンカレントユーザーライセンスが378,000円、「Borland Together Designer 2005」は指名ユーザーライセンスが189,000円、コンカレントユーザーライセンスが378,000円で、いずれもテクニカルサポート、年間バージョンアップを含む年間保守サービスが製品価格の20%で提供される。



URL
  ボーランド株式会社
  http://www.borland.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.borland.co.jp/news/20041129_together2005.html
  Borland Together Architect
  http://www.borland.co.jp/together/architect/
  Borland Together Developer 2005 for JBuilder 2005
  http://www.borland.co.jp/together/developer/
  Borland Together Designer 2005
  http://www.borland.co.jp/together/designer/

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( 北原 静香 )
2004/11/30 15:23

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