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Solaris 10 パッケージイメージ
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サン・マイクロシステムズ株式会社は11月30日、同社の最新版OSとなる「Solaris 10 オペレーティングシステム(以下、Solaris 10)」を発表した。2005年1月31日から同社のWebサイトにてダウンロード提供が開始される。
約2年半ぶりのメジャーバージョンアップとなるSolaris 10は、前バージョンより600以上の新機能を搭載しながら互換性が保証されている。対応プラットホームは、SPARCのほか各ベンダーのOpteronやXeonを搭載するx86もサポートし、各ベンダー270種類以上のサーバーが動作検証済みだという。
ライセンス価格は1~4CPUシステムでの利用環境において使用目的にかかわらず無償。5CPU以上は検討中としている。なお有料のメディアキットの提供は2月から。
サポートサービスは有償で、システム構成や用途に応じて3種類が用意される、OSアップデート/アップグレード/修正パッチの利用、90日間の導入・設定サポートを利用できる「ベーシック・サービス」が年額14,400円(税別)。ベーシック・サービスの内容に加えて週5日・1日12時間の電話サポート、Web上でのトレーニングなどを含めた「スタンダード・サービス」が年額28,800円(税別)。スタンダード・サービスの内容に加え週7日・24時間の電話サポートや技術・教育サービスが利用できる「プレミアム・サービス」が年額43,200円(税別)。なお、セキュリティ修正モジュールはサポートサービスなしでも利用できる。
■ 「Red HatやSUSEと真っ向から競合する」
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代表取締役社長 ダン・ミラー氏
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従来よりバックエンドのサーバー向けOSとして定着しているSolarisだが、最新バージョンでは、LSB(Linux Standard Base)準拠のLinuxアプリケーション実行環境の実装(リリース後のアップデートで対応)やSun Java Desktop Systemの搭載など、フロントエンドサーバーやクライアントでの利用も視野に入れられている。代表取締役社長のダン・ミラー氏は「Red HatやSUSEと真っ向から競合する」と商用Linuxディストリビューションへの強い意識と置き換えを狙う考えを示した。
また、以前より発表されているオープンソース化についても「(ライセンスポリシーなど)オープンソースコミュニティと検討中」ながらも、「Red Hatよりも積極的にいい条件をとりいれる」とし、今後SolarisをJavaと同様にコミュニティベースで展開する意向を示した。
■ サーバーOSとしての新機能
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アプリケーション性能向上の例
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他OSとの比較
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サーバーOSとしてもパフォーマンスや運用性、可用性、セキュリティ性能の向上と新機能の実装が行われている。プロダクトマーケティング本部本部長の纐纈(こうけつ)昌嗣氏によると、TCP/IPに関する命令セットを15%削減したことや、マルチスレッドに関する機能を改善したことで、特にネットワークアプリケーションやJava VMのパフォーマンスが向上しているという。「アプリケーションの設定変更をせず、Solaris 9から10に置き換えるだけ。同じハード上でRed Hatよりかなり速くなる」(纐纈氏)。
このほか代表的な新機能として(1)運用中のシステムで性能低下の原因を「数分から数時間」で究明する「ダイナミックトレース(Dtrace)」、(2)システム上の問題点を検知してそのコンポーネントを切り離し、プロセスを再起動させるなどの運用管理や問題修復作業を自動的に行う「予測的セルフヒーリング」、(3)セキュアOS「Trusted Solaris」の機能を取り入れ、プロセスにおける特権ユーザーをなくすことでウイルスなどによるバッファオーバーフローを防止する「プロセス権限管理」、(4)1つのOS上で「完全に独立した」複数の仮想OSを構築することでサーバーリソースの利用率を「80%くらいまで高めることが可能」となる「Solaris コンテナ」、(5)128ビット(64ビットチェックサム)アドレッシングによって「ほぼ無限大のファイルを扱え、高い信頼性と高速データアクセスを実現する「Solaris ZFS(Zetta byte File system)」などが追加されている。
纐纈氏はこれらの新機能や高い互換性による優位性により「標準OSとして残っていくのはSolaris、Windows、Red Hat Linuxだけとなり、AIXやHP-UXは置き換えが進むだろう」と述べ、自信を示した。
■ OSもライセンス提供からサービス提供へ
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営業統括本部 専務取締役本部長 末次朝彦氏
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新機能とともに注目されるのが、OS本体を無償としサポートに年額制のサブスクリプションモデルを採用した料金体系だ。営業統括本部 専務取締役本部長の末次朝彦氏は、SalesForce.comの課金体制を例に挙げ「今後コンピューティングパワーを使用した分だけ課金する公共化(ユーティリティ化)が進み、ソフトウェアのライセンス提供からサービスの提供へと変ぼうする。ユーザーのコスト削減にもつながる」と説明し、Solarisも今後のトレンドとなるとされる「サービスの提供」によって収益をあげていく考えを説明した。
■ URL
サン・マイクロシステムズ株式会社
http://jp.sun.com/
プレスリリース
http://jp.sun.com/company/Press/release/2004/1130.html
関連情報:Solaris 10 プレビュー版に見る次期Solaris
http://www.watch.impress.co.jp/ssolutions/report/r040322.htm
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・ 米Sun、Solaris 10発表、商利用でも無償提供(2004/11/16)
( 朝夷 剛士 )
2004/11/30 19:09
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