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“NOカスタマイズ”の大企業向け会計ソフト、12月よりリリース開始 |
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COMPANY会計シリーズは、大規模企業向けの会計パッケージソフト。管理会計を強く意識して分析機能を充実させているほか、大企業で必要とされるあらゆる会計業務をカバーできるという。また、グループ企業を持つ会社での使用を前提としており、「単体企業向けのソフトから発展させたのではなく、最初からグループ経営を意識して設計された唯一のソフト」（牧野氏）。すでに発表されている通り、経理・会計業務を統合した「Financial Management」、ビジネス取引を管理する「Business Management」、資金管理業務を支援する「Cash Management」、経営分析・戦略立案用の「Strategy Management」の4製品から構成される。まずFinancial Managementが12月末より出荷が開始され、2006年にかけて順次出荷が始まる予定だ。 同社ではこのほか、大手企業向け人事・給与パッケージ「COMPANY」を販売しているが、牧野氏によれば、その最大の特徴はカスタマイズなしでほとんどすべての企業へ導入が可能な、カバレッジの広さだという。COMPANY会計シリーズにもその特徴は受け継がれており、「カスタマイズによる機能追加は必要ない」（牧野氏）。また同社側でも、一切カスタマイズ作業の受注をしない、という姿勢を貫いている。 これは、「一度カスタマイズを企業活動の中に取り入れてしまうと、抜け出すことができなくなるため」（牧野氏）。たとえば、収益の半分をカスタマイズが占めている企業の場合、ソフトウェアの大幅な機能強化を行ったら、カスタマイズからの上がりが激減することにもなり、直ちに経営を圧迫する、ということにもなりかねない。こういう状況に陥らないためにも、同社は最初から手を出さないのだという。また、「運用上のトラブルが発生する確率は、パッケージ本体よりもカスタマイズ部分に多い。実際にトラブルが起こったとき、カスタマイズされてないシステムなら、トラブルを容易に再現できるため、解決への道筋を見つけやすい。」（同氏）というメリットも存在する。 しかし、カスタマイズを行わないのであれば、ほかのパッケージ製品よりもかなり多くの機能を入れ込んでおかねばならない。そのため、同社では「COMPANYユーザーコミッティ」参加企業やその他の企業など100社の意見を徹底的に集め、必要とされる機能をすべてCOMPANY会計シリーズに盛り込んだという。たとえば、管理会計において分析のキーとなる管理セグメント（会社、部門、事業、製品群、倉庫など）は、100社にヒヤリングしたすべてをあらかじめ用意した。またBusiness Managementでは、100社とその取引先すべて、さらにワークスアプリケーションズが把握している範囲のすべての商習慣が入力されているという。「Business Managementの特徴はこの1つだけだが、それがすべて。日本独自の支払/請求スキームがありとても複雑だが、カバー率は97％を超えているのではないか」（牧野氏）。 もちろん、最初から入っているものだけでは足りなくなることがないとはいえないし、法改正やビジネストレンドの変化によって、当初想定していた機能以外に必要な部分も出てくるのは否めない。そのため同社では、バージョンアップをすべて無償で提供し、必要な機能を常にカバーできるようにしているという。また的確なバージョンアップを行うには、ユーザーのニーズを日々正確に把握する必要もあるが、「バージョンアップのうち9割はコミッティからの要望」と牧野氏が述べたように、ユーザーコミッティからの意見をすべて吸い上げることで対応している。 こうした試みを行っているベンダは多いようにも一見思える。しかし牧野氏は「保守契約中のユーザーに無償バージョンアップを提供しているベンダは確かに多い。ただし通常のパッケージ製品ではどこかしらカスタマイズして利用するユーザーがほとんど。そうした場合、バージョンアップ時に再度適応作業を行う必要があり、コスト的な問題などで事実上バージョンアップができなくなる」と、他ベンダ製品がかかえる問題を指摘。カスタマイズ作業のないCOMPANYシリーズにはそうした問題は存在せず、ユーザーには常に最新のものを使ってもらうことが可能だ、と主張している。 なおワークスアプリケーションズでは、COMPANY会計シリーズの販売目標を1年で15社・10億円、3年で80億円としている。 ■ ＵＲＬ 株式会社ワークスアプリケーションズ http://www.worksap.co.jp/
（ 石井 一志 ）
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