ノベルでは、ミッションクリティカル領域や企業の基幹システムへのLinux採用の広まりを受け、SUSE LINUX Enterprise Server 9(以下、SLES9)を8月に発表している。一方クライアント環境でのLinux普及について、北米の大手企業のうち45%が利用を検討しているとの米Forrester Researchの調査結果を示した山崎氏は、「Linuxといえばコスト削減への期待が強いが、デスクトップ環境向けとしては、クライアント環境におけるMicrosoftへの依存脱却、ウイルスへの対応をはじめとしたメンテナンス・サポートコストの削減、サーバーも含むOSの単一化によりエンジニアの教育コストを下げるといった戦略上の理由から、企業での採用が広まる」との見方を示した。また「情報漏えいへの抜本的対策として、シンクライアントとしての採用も検討が進んでいる」とした。
同社ではLinuxクライアントとしてSUSE LINUX 9 Professional/Personalもパッケージ販売しているが、NLD9は96社のパートナーを通じての販売のみとなる。Professional/Personalについては「Linuxの利用が目的となっているコミュニティユーザー向け」との位置づけで、NLD9については「OSの上にあるアプリケーションを使うことが目的の企業ユーザー向け」とのことだ。