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マイクロソフト、サポート技術者向けのWindows Server 2003メモリダンプ解析ツールなど


 マイクロソフト株式会社は12月21日、Windows Server 2003技術者のサポート効率を向上するツールの最新版「Support Tools for Microsoft Operating Systems Phase 7(以下、Support Tools Phase 7)」をパートナー4社と共同開発したことを発表した。

 Support Tools Phase 7は、マイクロソフトが、株式会社NTTデータ、日本ヒューレット・パッカード株式会社、日本ユニシス株式会社、富士通株式会社の4社と共同開発したツール。これまでのメモリダンプの自動解析ツール「Kernel Memory Space Analyzer」、ユーザーモードで動作するアプリケーションのトラブルシューティングを行う「User Mode Process Dump」に加え、デスクトップヒープ残量確認ツール「Desktop Heap Monitor」が今回新たに追加された。

 Kernel Memory Space Analyzerの最新版では、.NET Frameworkをサポートする仕組みが追加された。また、カーネルメモリ空間のオブジェクトをタイプごとに分類するとともに、自動的にメモリダンプを分析し、異常箇所を特定できる従来からのクラッシュ解析機能に加え、ハングアップ時の解析に利用できる多数のプラグインも追加されている。

 新たに開発された「Desktop Heap Monitor」では、これまで把握が困難だったメモリリークなどによるデスクトップヒープの異常消費を、本番稼動環境においてリアルタイムで把握できる。またWindowsのデスクトップヒープの使用量を事前に測定したシステムチューニングも支援する。

 User Mode Process Dumpでは、実行中のWin32プロセスに影響を与えずにスナップショットダンプを生成できる。また、監視対象プロセスの例外発生時や消滅時には、ダンプを自動生成できるほか、ハングアップしたGUIアプリケーションの検知とダンプ生成も行える。生成されたダンプファイルをWindows Debuggerで解析することで、ユーザーモードで動作するアプリケーションのトラブルシューティングが可能になる。

 これらのツールにより、Windows Server 2003/2000 Serverでの障害発生時の不具合解析時間を短縮し、技術者のサポート効率を向上できるという。なおマイクロソフトやパートナー各社では、このツールをサポートサービスにおいて活用するとともに、パートナー各社が自社の製品に組み込むことも可能になる。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2156


( 岩崎 宰守 )
2004/12/21 18:25

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