富士通株式会社は、リレーショナルデータベース(RDB)の最新版「Symfoware V7」を1月14日より発売する。価格はEnterprise Extended Edition(以下、EEE)が340万円から、Enterprise Edition(以下、EE)が240万円から、Standard Edition(以下、SE)が87万円から。
ガートナージャパンの調査によれば、2003年度のRDB出荷金額シェアでは、富士通は4位のマイクロソフト(14.9%)を上回り、15.1%でオラクル(24.0%)、日本IBM(20.6%)に続いて3位となっている。そして今後のRDB市場について年率2.7%の成長が続くと予測されている一方で、Symfowareはこれまで5万5400サーバーに出荷され、年間34%の成長を記録している。
Symfowareの新バージョンは、安定稼動と省力運用を柱とした機能強化が図られている。従来は大規模向けのEEのみに提供されていた高速バックアップ用オプション「Symfoware Server Advanced Backup Controller」を、中規模向けのEE、小規模向けのSEでも利用可能とした。また全Editionで、サーバー1台に対して複数の待機サーバーで構成する「カスケード型」のクラスタ構成を、またEEEでは複数サーバーに対して、1台または複数の待機サーバーを構成する「N対M運用待機型」も新たにサポートした。
運用の省力化では、3ステップで導入できるGUIインストーラを追加したほか、データベース定義や簡易データ検索、またパラメータ設定もWebブラウザから行えるようになった。さらに本番環境でのSQL文の動作をトレースし、SQLチューニングの問題点を早期に検出できる「SQLアドバイザー」も新たに搭載した。
またレプリケーションをより高速化、自動化するよう機能を強化したほか、トランザクションログ書き込みバッファサイズの変更、差分データの処理単位の指定などにより、トランザクション処理性能が従来の10倍以上向上している。さらにEEEのみに搭載されていたインデックスの自動再配置機能をEE/SEにも標準で搭載した。
EEでは、日本で初めてEAL4のセキュリティ認証を取得したEEEのセキュリティ機能を新たに実装している。このほかSEにも、データベースに格納されたコンテンツごとに適した検索機能を提供するフレームワークにより、XML、テキスト、Word、Excel、PDFの各ファイルに対してSQL文で検索可能となるEEE/EEの従来機能を追加した。
さらに全製品で、JavaコマンドだけでなくWindowsサービスとしてJDBCネーミングサービスを起動できるようになった。またJDBCデータソースを、GUIだけでなくコマンドラインから登録可能となり、作業の自動化が可能になったほか、アプリケーション開発時にユーザー側で容易にデバッグできる「JDBCスナップ」機能も新たに搭載した。
■ URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
Symfoware
http://software.fujitsu.com/jp/symfoware/
( 岩崎 宰守 )
2005/01/14 16:57
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