ゼンド・ジャパン株式会社は1月31日、Webサーバー言語「PHP」の機能を強化したエンタープライズ向けのサーバーソリューション「Zend Platform」をリリースした。価格は使用期限のないライセンスが、1CPUサーバー480,000円、2CPU以上のサーバーで780,000円。年間ライセンスは1CPU180,000円、2CPU以上280,000円。
Webスクリプト言語である「PHP」は、ECサイトや企業サイトの動的表示生成など、多くのWebサーバーで利用されている。しかし、複雑なロジック処理やデータベースとの連携、不特定多数のコンシューマユーザーを対象としたECサイトでの大量同時アクセス、携帯電話などのアクセス元別コンテンツの作成、さらにメール送信などにより、増大する負荷への対応が求められている。
Zend Platformは、障害対応、複数サーバーの一元管理、高速化などの各種機能をPHPサーバーに追加し、こうしたニーズに対応するエンタープライズ環境向けのPHPサーバーソリューションとなる。追加機能は以下の通り。
PHP Configuration Controlは、複数サーバーの環境設定と管理を、WebベースのGUIを採用したコンソール「Zend Central」から一括して行える機能。コンソール-サーバー間の通信はSSL暗号化できる。なお現在日本語GUIを開発中とのこと。
PHP Intelligenceは、複数PHPサーバーの稼動状況に対して「しきい値」を設定し、エラーや異常値などの挙動を集中管理できる機能。またエラー発生時の環境を保存し、開発中のZend Studio 4.0と連携して再現できるため、迅速な問題解決が可能になるという。
PHP Performance Managementは、すでに実績ある下位製品「Zend Performance Suite」の技術を活用したPHPのスクリプトキャッシュ、データ圧縮、コンテンツキャッシング、Zendダウンロードサーバーなどの各機能により、PHPサーバーの大幅な高速化を実現するもの。
PHP/Java Integration Bridgeは、ひとつのJava VMで複数のJavaアプリケーションとの連携を可能にする機能。通常PHPでは、Javaを呼び出すごとにJava VMのインスタンスが起動されるが、これによりメモリリソースを効率化できる。
なおサポートOSは、Red Hat Enterprise Linux 2.0/3.0、Red Hat Linux 6.4以降、Fedora Core、SUSE LINUX 6.4~9、Debian 2.2.、Mandrake 8.x~10など、Linux glibc 2.1/2.2/2.3を含む環境。WebサーバーはApache 1.3.x、Apache 2.0.x、Zeus MS。PHPは4.2.x~5.0.x(5.0.2以降)をサポートする。
ゼンド・ジャパンでは、Zend Performance Suiteの既存ユーザー向けに有償アップグレードも提供し、初年度に100ライセンスの販売を目標とする。
■ URL
ゼンド・ジャパン株式会社
http://www.zend.co.jp/
プレスリリース
http://www.zend.co.jp/press/2005/press0131.php
Zend Platform
http://www.zend.co.jp/products/platform/
( 岩崎 宰守 )
2005/01/31 19:32
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