インテリシンク株式会社は、エンタープライズ統合モバイルプラットフォームの最新版「Intellisync Mobile Suite Ver.6.2J(以下、IMS)」を2月15日より発売する。
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IMSのシステム構成イメージ
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Intellisync System Managementのコンソールと各種設定画面
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管理・レポーティングではグラフ表示も可能だ
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IMSは、XMLをベースにしたデータ同期の標準規格「SyncML」により、PDAや携帯電話、ノートPCなどのモバイル端末とサーバー側のデータをシンクロナイズするソリューション。メール/PIMデータの同期が可能な「Email Accelerator」、ソフト配布などやバックアップなどのデバイス管理が行える「Systems Management」、サーバーからのデータ同期が可能な「File Sync」、OracleやDB2、SQL Serverなどのデータベースとの同期が行える「Data Sync」の4つのコンポーネントと、認証モジュールなどのモバイルゲートウェイ、クライアントソフト、管理コンソールから構成される。
新バージョンでは、接続端末を一元管理できる「Intellisync System Management」と、サーバー側から任意のファイルをプッシュ配信できる「Intellisync File Sync」が新たに提供される。価格はSystem Management、File Syncのいずれも、携帯電話/PDAが1クライアント9450円、PCが同1万2600円。
System Managementでは、LDAPやActive Directoryなどと連携して端末のセキュリティ認証が行え、グループ化した機器に対して一括で設定できる。また端末の紛失・盗難時やパスワード入力が制限回数を超えた際には、PDAのリセットやデータ消去がサーバーから行えるよう設定できるため、情報漏えいを防止できる。デバイスデータはサーバー側にバックアップ可能なため、機器交換時にもそのまま環境を引き継ぐことが可能だ。
このほかサーバー側では、モバイル端末の記憶領域やバッテリ情報を収集したり、クライアントへソフトウェアを展開する機能なども備える。またサーバーではデバイス接続やゲートウェイの通信量についての履歴を閲覧・レポーティングもでき、環境に応じたロードバランス構成にも対応している。
File Syncは、スケジュールやデータ変更に応じて端末へファイルを自動送信できるもの。送信データの種別は問わない。ファイル発行はウィザードで設定でき、ロールバックなども可能だ。なお同期を行う際の通信は、AES/DES/SSLを用いて暗号化できるほか、回線が不安定なモバイル環境向けとして、再接続して通信を引き継ぐリダイレクト機能、さらにデータの圧縮通信といった機能も備える。
端末からNotesやExchangeのメールやスケジュール、アドレス帳といった情報にアクセスできるEmail Acceleratorについては既に提供されていたが、新たにPCクライアント版が追加提供される。またSyncML規格に準拠したスマートフォン「Vodafone 702NK」で、端末内のメール、スケジュール、アドレス帳の各データの同期がサポートされた。このほかの端末ではWebブラウザからの利用となるが、FOMA 901iや、au W21シリーズなどの2004年10月の発表以降に発売された携帯電話も新たにサポートされている。また価格についても、これまでの1クライアント1万9200円から1万2600円へと引き下げられた。
今後、同社では第2四半期までに、未提供のコンポーネントであるData Syncと、Symbianに対応するクライアントソフトを提供予定。また今年度後半にはDoJa、BREW、J2MEの各環境に対応するクライアントの提供を目指すという。
■ URL
インテリシンク株式会社
http://www.intellisync.co.jp/
Intellisync Mobile Suite
http://www.intellisync.co.jp/enterprise/ims.html
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( 岩崎 宰守 )
2005/02/15 19:24
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