 |
 |
|
|
| 最新ニュース |
|
|
|
|
|
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
「大企業から中小企業まですべて対応」セールスフォースの戦略 |
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
CRMを中心とした業務アプリケーションをASPで提供するSalesforce.comは、1999年に設立後、ブロードバンドの普及とともに売上や利用者数を拡大し、2004年度は売上高17億6000万ドル（約194億円）を計上。ユーザーは2005年1月末現在、全世界で13,900社、22万7000人に利用されているという。ここ最近は成長を加速し、2004年第4四半期の売上高は前年同期比82％成長しており、特にアジアは同時期で93％の成長を示したという。 スティール氏は、この成長の理由を、特に「ユーザーの口コミによる広がりが大きい」と話す。第三者機関による調査で、同社ユーザーの81％が同僚や知人に勧めたことがあるという。ユーザー層もユニークで、世界に支社を持つ大企業から、従業員数名の中小企業までさまざま。業種も製造、流通、サービス、金融など多岐にわたる。相手が法人であろうと、個人であろうと、顧客がいるすべての企業を対象としているといえる。 そもそもSalesforce.comは、独自の「Sforce」プラットフォームと、アプリケーションを構成するツール群「Customforce.com」を基盤とし、その上で動作するCRMアプリケーション「Salesforce.com」や、カスタマーセンターの構築・運用向けアプリケーション「Supportforce.com」などをサービスとして、ネットワークを通じて提供している。この中で、Customforce.comによってアプリケーションを柔軟にカスタマイズすることが可能となっており、ユーザー企業のデータベースなどと連携したり、新しいアプリケーションを構築することもできる。 また、ユーザーインターフェイスも「AmazonやYahoo!のように簡単で、すべてのユーザーに使ってもらえるように使いやすく設計」（スティール氏）されており、まるでMy Yahoo!を構築するような感覚でカスタマイズが可能だという。 このカスタマイズブルなシステムによって、大企業から中小企業まで対応できるのが、Salesforce.comの大きな特徴であり、強みといえる。実際、「ユーザー数が大きく伸びたのは、カスタマイズが可能になってから」と宇陀氏は振り返る。
もちろん、従来型システムとの大きな違いとして、自前でシステムを用意しなくてもいいという、ASP型サービスならではの特徴も大きい。中小企業規模であれば、試しに翌日から導入し、気に入らなければすぐに利用を中止することもできる。大企業でもサーバーやストレージなどの導入を検討する必要がなく、また運用しながら行えるカスタマイズ機能と合わせて「従来のシステムで開始から要件の決定、そして稼働まで合計で2年～4年ほどかかっていたものが、1年以内で済む」（スティール氏）という。最近では、米Cisco SystemsがSiebelで構築したシステムからの移行を完了し、全世界の従業員が利用しているという。 国内においては、顧客情報を取り扱う以上、個人情報保護法への対応が不可欠となる。同社では米国の公認会計士協会による最も厳しいセキュリティ監査基準とされる「SAS 70 Type II」の監査を完了したことで、個人情報保護法に対応したとしている。スティール氏は、「セキュリティが確保されなければ当社のビジネスモデルは成り立たないことから、最重要課題として取り組んでいる」と述べた。 同社は今後も、大企業と中小企業の両方面で拡大を目指すが、主に大企業はパートナー経由で、中小企業に対しては、利用ユーザーの情報交換の場ともなっている事例紹介を交えたセミナーなどを通じての口コミ展開を中心とする方針だ。特に地方の中小企業など、ASPやCRMが浸透してないユーザーへの訴求は難しいが、未開拓な部分も多く市場が大きい。宇陀氏は「日本独自のユニークな展開も考えている」と、国内の展開に自信を見せている。 ■ ＵＲＬ セールスフォース・ドットコム株式会社 http://www.salesforce.com/jp/ ■ 関連記事 ・ セールスフォース、CRMサービスの個人情報保護法への対応を発表（2005/01/12） ・ 「OSはネットワーク」－セールスフォース・ドットコムのオンデマンドCRM新製品（2004/11/24）
（ 朝夷 剛士 ）
|
