日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社は3月24日、仮想マシンを用いることで高い安全性を確保する2系統Windowsシステムを開発したと発表した。発売は未定。同社では、電力・ガスなどの社会基盤となる企業、住民情報を扱う自治体、政府機関など特に高レベルのセキュリティを必要とする分野での導入を想定している。
今回発表された2系統Windowsシステムは、セキュアOS「SELinux」上に仮想マシンソフト「VMware」を利用し、1台のPCの中に2つのWindows環境を実現するもの。一方のWindows環境をインターネットにアクセスする一般用として、もう一方を機密情報を扱う機密用として分離して利用する。2つのWindows間の通信は、今回同社が新たに開発した「セキュリティゲート」によって一部を除き遮断している。これにより、1)一般用から機密用へのウイルスの侵入を防止、2)機密用から一般用への情報漏えいを防止、3)一般用から機密用へテキストや図表のみが取り込め、安全性と使い勝手を確保、4)一般用からはインターネットへの接続が可能だが、機密用からは不可、といった特長がある。
同社では、同システムによりウイルス感染や機密情報漏えい防止への根本的な対策が可能と説明。また、1台のPC上で機密用と一般用に切り替えられることから、業務効率向上と省スペース化が図れるとしている。
|
|
2系統Windowsシステムの基本構成
|
ネットワークを介した2系統Windowsシステムのデータやりとり
|
■ URL
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
http://www.hitachi-sk.co.jp/
ニュースリリース
http://www.hitachi-sk.co.jp/News/News306.html
( 福浦 一広 )
2005/03/24 13:06
|