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データ復旧サービス会社が作ったデータ完全消去ソフト


 アドバンスデザイン株式会社は、PCのHDD上にあるデータを完全消去するプログラム「Data Sweeper Web版」を、4月18日より同社のWebサイトにて提供開始する。価格はPC1台、1回の消去につき600円。同一のPCに接続されていれば複数台のHDDに対しても有効。

 Data Sweeper Web版は、HDD上のデータを完全消去するプログラムをオンラインで提供するサービス。同社のWebサイトでライセンスを購入し、ダウンロードしたファイルを実行することで、必要なプログラムをインストール。再起動後に起動する独自プログラムから消去方式などを選択することで、HDD上のすべてのデータを消去することができる。また、消去後にすべてのデータを消去した旨のメッセージを残すことで、それを証明できることが特徴。対応OSはWindows 95以降。

 プログラムの消去方式は、すべてのレコードに“0”や乱数を書き込むものなど多数の方式から選択でき、また上書きする回数を最大99回まで設定することで、より確実にデータ消去を行うことができる。なお、消去にかかる時間は消去方式やPCのスペックにより異なる。


対応する消去方式 消去にかかる時間の例 データ消去後にPCを起動すると現れる証明画面

代表取締役社長 本田正氏
 代表取締役社長の本田正氏は、故障やリース切れPCが完全なデータ消去をされないまま中古市場などに流れ、情報漏えいの原因となっているという現状を指摘し、個人情報保護法施行などから今後は個人・企業を問わずPCを廃棄する際には「データの完全消去は必須となる」と述べた。

 また、同社がもともと故障したHDDなどからデータを復旧させるサービスを本業としている点を挙げ、「我々でも読み出すことができなくなる」と強調。「データがディスクに記録される仕組みを熟知しているので、こうした製品を開発できた」と述べ、同社の技術力を生かすことで確実なデータ消去が可能であるとした。

 なお同社では、複数ライセンスの提供やLinuxへの対応、FDによるプログラムの提供(1ライセンス1,000円)、紙媒体による消去証明書の発行(1枚1,000円)など、企業向けにカスタマイズしたサービスも提供するとしている。また、今後Mac OSにも対応する予定だという。

 同社は初年度5000万円、その後年間1~3億円の売上を見込んでいる。



URL
  アドバンスデザイン株式会社
  http://www.a-d.co.jp/

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  ・ BIOSから認識可能なドライブのデータを完全消去するソフト(2004/08/30)


( 朝夷 剛士 )
2005/03/25 18:45

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