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ポリコムら3社、複数の通信手段に対応する遠隔会議ソリューション


 ポリコム株式会社、マイクロソフト株式会社、株式会社大塚商会の3社は4月7日、映像や音声など複数のツールに対応した遠隔会議ソリューションを5月より販売すると発表した。ポリコムの遠隔会議システム、マイクロソフトのLive Communications Server 2005(以下、LCM 2005)を用いて大塚商会がインテグレーションを行い、ユーザーに提供する。


ポリコム 代表取締役社長 奥田智巳氏
 このソリューションは、LCM 2005によって統合したWindows MessengerやOfficeアプリケーションなどから相手がオンラインや在席中かどうかの状態(プレゼンス)を確認し、デスクトップ上から映像や音声などを用いたコミュニケーションを、さまざまな手段で行うことができるというもの。PCを用いたテレビ会議や音声通話のほか、多人数のビデオ会議システムやIP電話、一般電話などとも接続することができる。

 具体的には、Windows Messengerのプレゼンス確認ウィンドウが拡張され、インスタントメッセージング以外にビデオ会議などが可能な状態かが確認でき、そこから会議に招集するなど、インターフェイスをLCM 2005に統合し「相手の機器の違いを意識せずシームレスに接続することが可能となる」(ポリコム代表取締役社長 奥田智巳氏)。従来同社が強みとしていた会議室同士をつなぐビデオ会議と、デスクトップ環境とのシームレスな接続を図る考えだ。現在のところ、Windows上からのみプレゼンスが確認できる形だが、将来的にはポリコムのビデオ会議機器からLCM 2005との連携などを検討しているという。


Windows Messengerからプレゼンスを確認し、そこから会議を始めることができる 多地点のビデオ会議システムやファイル共有機能などを組み合わせて利用することも可能

遠隔地でも事前にスケジューリングして会議を開催することが可能 プレゼンスを確認しオンデマンドで会議を始めることもできる

Office SystemにおけるLive Communications Server 2005の位置づけ
 LCM 2005はOutlookなどOfficeアプリケーション上からも相手のプレゼンスやスケジュールの確認、メール送信、電話をかけることなどができる。事前にプレゼンスを確認することで「コミュニケーションの遅延が減少し、人的コストを削減できる」とマイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部製品マーケティンググループ マネージャの中野雅由氏は利点を説明する。今回、ポリコムにAPIを公開しLCM 2005に取り込むことで対応製品と利便性を拡大し、Office Systemの利用につなげる方針。

 また、大塚商会 企業通信システム営業部 部長の君島博明氏は、音声をIP化し社内ネットワークや無線LANなどのインフラに統合するソリューションは、機器が問題なくても「思ったようにいかない場合もある」ことを指摘。同社がポリコムやマイクロソフト製品などを使った多くのテレビ会議システムを構築した実績や自社で大規模なシステムを運営していることを挙げ、この種のシステムのインテグレーション力に自信を示した。

 価格は導入規模により異なるが、12ユーザーで利用するLCM 2005とポリコムのビデオ会議システム群の参考価格は約760万円。初年度100社への導入を目標としている。



URL
  ポリコム株式会社
  http://www.polycom.co.jp/
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  株式会社大塚商会
  http://www.otsuka-shokai.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.polycom.co.jp/news/2005/0407.html

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( 朝夷 剛士 )
2005/04/07 20:00

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