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代表取締役社長 佐藤裕次氏
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エス・エス・ジェイ株式会社は4月20日、ERPパッケージの最新版「SuperStream-CORE Version3.0(以下、V3)を発表した。5月31日より発売、8月31日より出荷開始する。
V3は、同社が開発する主に中堅企業を対象としたERPパッケージの最新版。同社では1995年にV1、2000年にV2と5年スパンで新製品を発表しており、V3も今後の5年間に向けた製品となる。代表取締役社長の佐藤裕次氏によると、2004年度には新規で350社、過去10年間で累計3816社への導入実績を持つという。
V3では、従来の2層型クライアント/サーバーシステム(C/S)よりアプリケーション部分を再設計し、フロント部分において新たに3層型Webアプリケーションとしての利用に対応、「C/SとWebのハイブリッドアプリケーションモデル」(佐藤氏)を採用した。これによりクライアントへのソフトウェア配布・管理コストの削減や、Webサービスとしてさまざまなシステムとの連携に対応する。クライアントとサーバー間はHTTPをベースとするSOAPで通信される。
Web化においては、懸念されるクライアントの操作性低下に対してUI(ユーザーインターフェイス)にマイクロソフトのリッチクライアント技術「スマート・クライアント」を採用し、C/Sと同等以上のキーボードによる操作性や画面の表現力を確保した。また、UIで使用するコンポーネント集「SS-Framework」をパートナー向けに配布し、アドオン開発を促進する。開発環境においては.NET、開発言語にC#.NETを採用し、Microsoft Officeとの親和性を実現している。
マーケティング部 部長の松下圭二氏は、Web技術を採用した理由について「SOA(サービス指向型アーキテクチャ)に代表されるような異なるシステム間で連携し統合できる技術の実装が求められている。C/Sでは今後望まれる機能の実装は難しい」と述べた。ただし、従来ユーザーの対応を考慮し、まずはV2と同機能を搭載したWeb版として提供開始するほか、V2とV3の同時利用を実現しデータ移行作業を不要とした。データベースも両バージョンで100%の互換性を確保するほか、今後V3からV2の開発環境であるPowerBuilderとVisualBasicプログラムとの同時使用を可能とする予定だという。
また、佐藤氏は当面の間V2とV3を併売し、Web化を望まないユーザーへの対応を継続していくとした上で「将来的には8~9割がWebを利用するのではないか」との見解を示した。
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V3のアーキテクチャ
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V3の稼働環境
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販売戦略としては、特に価格面で競合が激化しているという年商100~500億円規模の中堅下位企業、業種別では2004年度に伸び悩みながらも減損会計への対応需要が見込める製造業、および堅調な小売業への提案を強化する。また、大企業におけるグループ企業への導入や、近年好調な中部・西日本地区の市場開拓などの方針を掲げた。最小構成価格は3ユーザーで300万円から。販売目標は、発売より1年で100社 2億円、3年間で300社 9億円としている。
■ URL
エス・エス・ジェイ株式会社
http://www.ssjkk.co.jp/
プレスリリース(PDFファイル)
http://www.ssjkk.co.jp/main/jisseki/newsrelease/V3_050420.pdf
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( 朝夷 剛士 )
2005/04/20 20:24
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