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独自プロトコルを使用した、ネットワークブート型シンクライアントシステム


「Thinクライアント」の省スペースデスクトップモデル(ディスプレイ、HDD、CD-ROM、FDDは付属しない)
 CTO株式会社は5月10日、シンクライアントシステム「DID(Disk Image Distribution)システム」と、同システム用のディスクレス端末「Thinクライアント」を発表した。

 DIDシステムは、サーバーからOSイメージやアプリケーションをクライアントPCへ配信して実行させる、ネットワークブート型のシンクライアントシステム。サーバー・クライアント間のやりとりに独自のDIDプロトコルを用いることで、サーバーリソースやディスク効率、ネットワークトラフィックを有効的に管理できるという。

 このシステムの特徴は、データをすべてサーバー側で管理することによって、情報漏えいの起こりにくい環境を構築できることと、運用コストを抑えられること。また、アプリケーション処理はクライアント側で行うことから、高度な演算能力を必要とするアプリケーションも、クライアントPC側の性能増強によって対応でき、3DグラフィックやCADなど、既存のサーバーベースコンピューティングシステムでは利用しづらかったアプリケーションを用いる環境でも、導入を行えるという。

 Thinクライアント端末は、すべてIAベースのハードウェアを用いて構成されており、Celeron D 325、256MBメモリを搭載した省スペースデスクトップモデルや、Pentium 4 530、1GBメモリを搭載したキューブ型モデルなど、全8モデルが用意されている。

 1台あたりの参考価格は、サーバー(DIDシステム)側が25万円前後から、Thinクライアント端末が5万9800円(OSのライセンス別途)から。ただし、「構成・規模などによって価格は変わってくるため、見積もりは必須」(同社)とのこと。

 なおCTOでは、企業や教育機関、公共施設のPC環境や、インターネットカフェ、ホテルなど、同一施設内で大量のPC端末の管理を必要とするところへ、情報漏えい対策への有効性とともに、管理コスト低減のメリットを訴え、拡販を目指すとしている。



URL
  CTO株式会社
  http://www.cto.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.cto.co.jp/top_press_release050510.html


( 石井 一志 )
2005/05/10 17:12

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