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WebEx社長兼COO ビル・ハイル氏
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ウェブエックス・コミュニケーションズ・ジャパン株式会社(以下、ウェブアックス)は6月2日、同社が展開するWeb会議サービスのアプリケーション基盤「MediaToneネットワーク・プラットフォーム」の最新版を提供開始した。
同社の米国本社WebEx Communications(WebEx)は、世界70カ国で利用可能なWeb会議システムを展開しており、現時点で12,000社のユーザー(シェア67%)をかかえ、「1日に3万、多いときは10万」(ウェブエックス代表取締役 田野豊氏)ものオンラインミーティングが行われているという。
インターネットを利用したコミュニケーションシステムとしてはテレビ会議システムがあるが、WebEx社長兼COOのビル・ハイル氏によると、Web会議は、専用の機器や複雑な設定を必要としないASPサービスで、Webブラウザが利用できるPCとネットワーク回線があれば「15分で導入できる」ことが特徴だとしている。言語やOS、Webブラウザは、主要なものが利用可能なマルチプラットフォーム対応。
また、企業内の利用だけでなく外部のユーザーを「招待」することで、専用ソフトなしで誰でも会議に参加できることも大きな特徴であり、同社が提供しているWeb会議のうちの30%が社外とのコラボレーションだという。
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ウェブエックス代表取締役 田野豊氏
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Web会議とテレビ会議の比較
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MediaToneネットワーク
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業務目的に応じたアプリケーション群「リアルタイム・コラボレーション・スイート」
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このWeb会議システムは、各国にまたがるインフラとして世界7カ所でインターネットと接続された独自のネットワーク「MediaTone」をバックボーンとし、ここを介することでインターネットと比較して品質や可用性、セキュリティの高いWeb会議システムを提供できるという。同社では米国国防総省にも導入実績があり、これと基本的に同じサービスを提供していることで、可用性や信頼性の高さをアピールしている。
この上で利用可能なサービスには、アプリケーションの共有やビデオ会議、音声会議、チャット、ファイル転送などの基本機能のほか、社内外とのコミュニケーションによる業務への利用や業務アプリケーション・サービスと連携が可能なアプリケーション群「リアルタイム・コラボレーション・スイート」が利用できる。
今回、MediaToneがバージョンアップすることで、アプリケーション共有やビデオといったサービスを同時に複数利用することが可能となった。また、音声会議にIPが利用できるようになり、従来必要とされていた電話回線なしで多地点会議が可能となった。なお、必要に応じMediaToneを利用した国際通話料無料の電話会議も利用できる。
さらに、業務アプリケーションやサービスとの連携強化に向け、MediaToneで提供されるサービスのAPIが拡張された。連携が可能な代表的なアプリケーション・サービスとして同社はsalesforce.comなどを挙げている。
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左右のPCでExcelを共有したところ。内容の変更やペンツールでの書き込みなどが同期される
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アプリケーション共有とビデオ会議を同時に利用できる
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価格は利用するサービスなどにより異なるが、1ユーザーあたり11,000円~29,600円で、ユーザー数によってボリュームディスカウントも適用される。
田野氏は年内の国内における展開として、業務アプリケーションやサービスベンダーとの共同マーケティングや、イベントへの出展などによりWeb会議やWebExの認知をさらに高め、「2004年末よりユーザー数の倍増」、および「シェア40~45%を確保しトップシェアを維持する」ことを目標とした。
国内では、海外とのやりとりが多い企業を中心に導入が進んでおり、電気通信・総合商社・家電メーカー・SIerでは業界トップ5社のうち、それぞれ3~4社が導入しているという。
■ URL
ウェブエックス・コミュニケーションズ・ジャパン株式会社
http://www.webex.co.jp/
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