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SAP、企業内に混在するマスターデータを一元管理する「MDM」


SAP NetWeaver MDMの利用イメージ

ソリューション統括本部ソリューションマーケティング本部NetWeaverディレクターの菅沼隆太氏
 SAPジャパン株式会社は6月30日、マスターデータの統合管理製品「SAP NetWeaver MDM(以下、MDM)」を発表した。

 MDMは、企業内に混在するマスターデータを一元化する製品で、同社の統合アプリケーション・プラットフォーム「SAP NetWeaver」の構成要素のひとつ。顧客データ、製品データ、サプライヤデータなど、企業内に重複して保管されがちなマスターデータを統合・集約し、データの冗長性や不整合を防ぐことができる。

 同社ソリューション統括本部ソリューションマーケティング本部NetWeaverディレクターの菅沼隆太氏は、「MDMはマスターデータのハブとしての機能を提供することから、企業内に分散したさまざまなマスターデータを一元管理できる。これにより、システム運用や管理の手間を軽減することが可能」と、マスターデータの一元管理のメリットを強調。対象となるデータは、同社製品以外に、OracleやSQL Server、XMLやExcelのデータなど。「経営層にとっては既存のIT資産を有効に活用しながら、全体分析や組織の変化に即応できるメリットがある。MDMは、TCOの削減と迅速な意思決定に有効」とした。

 マスターデータ管理を行うMDMのほか、PIM(Product Information Management)向けの製品コンテンツ管理「MDM PCM」、プリントカタログ生成用のMDM/MDM PCMのオプション製品「MDM Print」、社外とのデータのやり取りを行う「MDM GDS」の4つのソリューションが用意されている。

 価格は2500万円からで、対象となるレコード数などにより異なる。導入企業のイメージについて菅沼氏は、「最近のM&Aにより、SAP製品を導入している企業同士の統合が起こっている。こうした場面にMDMは有効」と説明。主に、SAP利用企業を中心にMDMを展開するとしている。



URL
  SAPジャパン株式会社
  http://www.sap.com/japan/


( 福浦 一広 )
2005/06/30 17:23

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