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「バッチ処理ならメインフレームよりもグリッドがお勧め」、日本HP |
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「バッチ系の処理であれば、グリッドが有効」、こう話すのは、日本ヒューレット・パッカード株式会社マーケティング統括本部 インフラストラクチャマーケティング本部 担当部長の大津山隆氏。グリッドコンピューティングと聞くと科学技術計算などを想像するが、メインフレームなどの業務の置き換えに有効だという。7月1日まで開催されている「データウェアハウス＆CRM EXPO」（主催：リードエグジビジョンジャパン株式会社）の会場で、ビジネスグリッドの可能性について大津山氏と、同社テクニカルセールスサポート統括本部 NSPコンサルティング部 シニアコンサルタントの児玉浩司氏に話を伺った。
■ トランザクションの多い処理にグリッドは最適
構成としては、仮想資源（Resource-Grid）上で提供されるサービスを制御する「Grid Service Control」、サーバー・ストレージ・データベースなど計算やファイル資源となる「Resource-Grid」、構成管理や運用管理を行う「Grid Management」に分かれている。Resource-Gridでは、大規模なクラスタに適したLustreプロトコルを用いてやり取りされる。また、Grid Service Controlでは、LSFにより単一の仮想システムとして扱うことができるため、どのサーバーにどのような処理を行わせるかといった設定が容易になっている。 ETLの処理性能を見ると、多重度によらない安定したスループットが得られたという。「多重処理を行った場合、CPUのボトルネックによりある一定の数から処理性能は安定し、ノード数に比例して処理性能が向上した」（大津山氏）との検証結果により、ETLのグリッドで得られるメリットが明確になったと説明した。トランザクションの多い通信や小売業などの業種の場合、グリッドのメリットが得られやすいという。 ■ 企業もグリッドに関心を示し始めている グリッドに対しては、スケールアウトによるコストメリットにも関心が寄せられている。「今回のETL-GRIDソリューションの場合、ハードウェアのみの構成金額を見ると2000万円程度。同額で買えるスケールアップのサーバーは、エントリーマシンになる」（児玉氏）と、スケールアウトでシステムを構成するよりもコスト面でのメリットは得やすい。また、スケールアウトの場合、小規模からスタートできるのも大きなメリットになるという。ただし、これはハードウェアだけを見た場合であり、ソフトウェアなどグリッドを構築する費用は含まれていない。「ですので、コスト面で優れているかどうかは一概にはいえません」（大津山氏）。また、「ビジネスでグリッドを活かす場合、定型的なジョブの処理に向いている。メインフレームをそのままグリッドに置き換えるのではなく、メインフレームの業務のうちバッチ系の業務をグリッドに移行するというのが現実的な方法ではないか」（大津山氏）と、すべてがグリッドの恩恵を受けるわけではないとした。 このETL-GRIDソリューションだが、現在個別に検証作業を行っている段階という。「通信や小売業など、大量のデータを処理する必要のある企業で、検証を行っている段階。商談ベースではまだない」（児玉氏）と説明。「しかし、顧客の関心は非常に高い」と、スケールアウトのメリットを享受できるグリッドに対する関心が高まっているようだ。 ■ ＵＲＬ 日本ヒューレット・パッカード株式会社 http://www.hp.com/jp/ データウェアハウス＆CRM EXPO http://www.dwh-crm.jp/
（ 福浦 一広 ）
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