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日本オラクル三澤氏、「すでにOracle Fusion MiddlewareはBEAをとらえた」

「Oracle BPEL Process Manager」の販売を開始

 日本オラクル株式会社は、SOAを強化した新ミドルウェア基盤である「Oracle Fusion Middleware(以下、Fusion Middleware)」を構成するコンポーネントのひとつである「Oracle BPEL Process Manager(以下、BPEL Process Manager)」を7月25日より販売開始し、8月9日より出荷開始すると発表した。

 Fusion Middlewareは、Oracleのアプリケーションサーバー、およびその上で稼動するBPELエンジン、ID管理(IdM)、ビジネス・アクティビティ・モニタリング(BAM)、ポータル、J2EEエンジン、データハブなどのコンポーネント群で構成される。Fusion Middlewareは、そのFusion(融合)の名前の示すように、Oracleの最大のアドバンテージであるデータベースとミドルウェアの統合を目的とした戦略であり、SOAの基盤となる機能を提供する。さらに、運用管理ツールである「Enterprise manager」によって、データベースとミドルウェアの境界を感じさせない統合されたシステム管理が可能となる。


システム事業推進本部長の三澤智光氏

BPEL Process Managerの画面
 同社システム事業推進本部長の三澤智光氏は、北米市場におけるOracleのアプリケーションサーバーの売り上げがBEAシステムズの製品に迫っていることを強調し、「すでにグローバルではBEAをとらえた」と語気を強める。また、日本においても年50%の伸びを目指すという。そのため、2006年度の開始(6月)には営業21人で構成された「Fusion Middleware営業部」を設立すると共に、エンジニア81人によるFusion Middlewareの専任のグループを設立したことを明らかにした。

 今回販売を開始したBPEL Process Managerは、SOAに基づいてビジネスプロセスをモデリングするBPMの機能を提供するコンポーネントである。BPEL(Business Process Execution Language)は、多くのベンダに支持されている標準化言語であり、ワークフローのモデリング言語としてデファクトスタンダードとなりつつあり、すでにIBMやBEAもBPELへのサポートを表明している。

 BPEL Process Managerは、「Oracle Application Server 10g Enterprise Edition」のオプションとして提供され、価格は125万円。同社システム事業統括 システム事業推進本部の西脇資哲氏は、BPEL Process ManagerとOracleのアプリケーションマネージャを組み合わせた価格が500万円程度であることを強調し、「BPM製品としてはありえないほどの低価格」と述べた。



URL
  日本オラクル株式会社
  http://www.oracle.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1401


( 北原 静香 )
2005/07/26 13:46

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