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日本オラクル、ジャスミンソフトと提携－顧客データの“より有効な統合”を実現 |
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企業内には現在、購買、営業、経理などの各システムごとに異なったデータベースを利用しているケースが多いため、顧客情報がいくつも重複して存在してしまっている。そこで日本オラクルでは、社内に散在する顧客情報を単一の顧客レポジトリに統合するためのCDHを提供し、さまざまなシステム、アプリケーションから利用できるようにした。 さらに同社では、株式会社帝国データバンク（以下、TDB）と、顧客情報のより有効な活用を目指して提携すると6月に発表している。これはいくつか目的があるが、まずTDBのデータベースの全社的な有効活用を行えるようにするという。約124万社を収録したTDBの企業概要データベース「COSMOS2」をはじめとしたTDBのデータベースを利用している企業は多いものの、たとえば財務情報を入手しても一部の部署での与信管理にしか利用されていないなど、きちんと活用されているとはまだいいにくい部分もあるため、レポジトリの統合による情報の有効活用を図る。 また両社では、重複データの合算や並べ替えといったマッチング作業、いわゆる「名寄せ」の効率化を目指す。現在の企業では、「データベースを統合しようとしても、（入力者や部門の入力ルールがバラバラなことから）同じ顧客が複数の異なる名称で登録されている」（日本オラクルのアプリケーションソリューション本部 担当シニアマネジャー、中山厚紀氏）ことが多い。しかしこれでは企業活動の実態がつかみにくくなってしまうため、COSMOS2をCDHと組み合わせることで、TDBが用意した企業コードと登録企業をひも付けして、分散した同一企業のデータを、1つの「顧客データ」として閲覧・利用できるようにするとのことだ。
ジャスミンソフトの住所正規化コンバータは、広く使われている日本郵政公社の表記を採用して、人によって表記の異なる同一住所を正規化するためのもの。表記の揺れとはたとえば、都道府県名の省略や地名における“が”と“ヶ”、異体字（“壺”と“壷”）の問題や、“丁目”と“－（ハイフン）”など。ジャスミンソフトの代表取締役、贄良則氏はこうした例を挙げながら、「コンピュータにとっては、数字1つを取っても、全角か半角かだけで取り扱いが異なってしまう。こうしたことを取り除けば精度が上がって、住所の検索が有効に利用できるようになる」と説明した。 ジャスミンソフトでは今回、日本オラクルとの協業にあわせて、CDHとの連係機能としてXMLでデータをやりとりするインターフェイスを開発し、「住所正規化コンバータ for Oracle」として発売した。価格は8万円/CPUと年間保守料が1万6800円。 日本オラクルでは、両ソリューションによってより有効性が増した顧客レポジトリを、「企業統合やM＆A、グループ経営のいち早い情報把握や、グループ企業を含めた顧客基盤を活用するためのプラットフォームとして、まずは経営者に大きく訴求をしていきたい」（日本オラクルの中山氏）考え。さらにシステム連携のためのテンプレート提供や、今後予定しているCDHを利用したBIソリューション、他社製コールセンターソリューションとの連携などを通じて、「より日本企業に貢献できるソリューションを目指す」（同氏）としている。 ■ ＵＲＬ 日本オラクル株式会社 http://www.oracle.co.jp/ 株式会社ジャスミンソフト http://www.jasminesoft.co.jp/ ニュースリリース http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1420 ■ 関連記事 ・ 米Oracle、複数のデータソースから顧客データを統合するツールを発表（2004/01/29） ・ 日本オラクル、分散した顧客情報を統合管理するソフトウェア（2004/07/26）
（ 石井 一志 ）
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