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NEC、3つの自動化ツールを用いた「サーバー統合サービス」など


サーバ統合設計サービスの概要

コストシミュレーションツールの画面イメージ

マーケティング推進本部長、藤岡忠昭氏
 日本電気株式会社(以下、NEC)は8月31日、サーバー統合サービスを体系化した「サーバ統合設計サービス」を販売開始すると発表した。また、サーバー統合を継続的に支援するためのソフト「WebSAM CapacityNavigator」も発売する。

 NECでは「プラットフォーム最適化ソリューション」の名のもと、システム維持コストを削減するサービスを提供してきた。今回のサーバー統合設計サービスもその一環として提供されるもので、これまでに行ってきたサーバー統合のノウハウや、作業を自動化するツールを効果的に活用する手法「ALCHEMIX」によって、サーバー統合計画の策定期間を、最大で従来の半分程度まで削減することが可能としている。

 ALCHEMIXでは、サーバーの環境情報を的確に把握したい、統合計画の策定時間を短縮したい、統合後のコスト効果を的確に把握したい、といったニーズに応えて、「情報収集ツール」「設計支援ツール」「コストシミュレーションツール」の3つのツールを用いる。

 これらのうち情報収集ツールは、資産管理ソフトとしても利用できるツールで、CPUやメモリ、HDDの種類やCPU利用率などのハードウェア情報や、OSの種類、パッチ適用状況、アプリケーションの利用状況といったソフトウェア情報を収集する。従来の資産管理ソフトなどでは、一度システムをリブートしないといけない製品が多かったが、このツールでは運用を止めずに構成情報を採取できる点が優れているという。

 また設計支援ツールは、情報収集ツールで取得された情報などをもとに、統合後に必要なサーバー台数や必要性能・構成案を自動で算出するもの。最後のコストシミュレーションツールは、統合後のコスト削減効果や、投資費用の回収計画などを自動的に見積もり、グラフィカルに表示するツール。これらを利用すると、一般的な例で8カ月程度かかる統合計画が、半分の4カ月程度にまで短縮できるとのこと。

 さらにNECでは、「システム環境は常に変わっていくので、(統合を)やりました、で終わってしまうのでは困る」(マーケティング推進本部長、藤岡忠昭氏)ことから、運用開始後の“最適化の継続”に向けたWebSAM CapacityNavigatorによって、サーバー統合環境を監視する手段を提供し、最適化サイクルの継続運用を支援する。

 価格は、WebSAM CapacityNavigatorが100万円(同)から。サーバ統合設計サービスは個別見積もりになるが、例としてWindowsサーバー30台の場合では250万円(税別)から。

 またNECでは、サービスや製品の強化に伴ってプラットフォーム最適化ソリューションの専任技術部隊を200名以上の体制で用意するなど、提供体制もあわせて強化。今後3年間で、プラットフォーム最適化ソリューション全体で3000億円、サーバ統合設計サービスだけでも800億円の売り上げを見込む。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0508/3101.html


( 石井 一志 )
2005/08/31 16:37

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