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マイクロソフト、Exchange Serverを中核にした企業向けソリューションを発表


マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部グループシニアマネージャの五十嵐光喜氏
 マイクロソフト株式会社は9月29日、Microsoft Exchange Serverを核とした「スマート情報インフラソリューション」を提供すると発表した。エンタープライズ市場、中堅企業市場、アウトソース市場のそれぞれに合わせ展開するとしている。

 スマート情報インフラソリューションは、企業の情報基盤で求められる「セキュリティ/コンプライアンス」「管理性」「生産性の向上」という課題に対して、トータルソリューションとして提供するもの。Exchange Serverを中心に、Active Directory、Microsoft Operations Manager(MOM)、Internet Security & Acceleration Server(ISA Server)、Rights Management Services(RMS)、SharePoint Services、Live Communications Serverなどのサーバー製品を組み合わせて提供される。同社サーバープラットフォームビジネス本部グループシニアマネージャの五十嵐光喜氏は、「それぞれの製品はWindows Server Systemとして統一されたプラットフォームで開発されており、寄せ集めのソリューションとは違う」と述べた。

 エンタープライズ市場向けには、従来から展開している「Exchange 5.5アップグレード」「Notesマイグレーション」に加えて、新たにCore CALキャンペーンを展開すると発表。Core CALは、Windows Server、Exchange Server、SharePoint Portal Server、System Management Serverといったインフラ製品にアクセスできるCAL(クライアントアクセスライセンス)。今回、このCore CALにLive Communications ServerのCALを組み合わせた「Core CAL with Microsoft Office Live Communications Server CAL」のディスカウントキャンペーンを実施する。また、RMS CALのライセンス&SA(ソフトウェアアシュアランス)をSAのみの価格で購入できる「Core CALユーザー向けWindows Rights Management Services CALキャンペーン」も実施する。前者のキャンペーンは11月1日から2006年6月30日まで、後者のキャンペーンは10月1日から6月30日まで。そのほか、ISA Serverを搭載したアプライアンスのキャンペーンも実施する。

 中堅企業市場向けには、「Windows中堅企業向けインフラサーバー」を提供する。これは、Windows Server 2003 Standard Edition(3ライセンス)、Exchange Server 2003 Standard Edition(1ライセンス)とそれぞれのCAL50ライセンスに、MOM 2005 Workgroup Edition(1ライセンス)を組み合わせたもの。「3月に提供を開始したスマート情報保護パックにMOMが加わった製品になる。今回提供されるMOM Workgroup Editionは、このパッケージでのみ提供されるもの」(五十嵐氏)と、中堅企業向けに最適化されたパッケージであると強調した。推定小売価格は123万円(Open Businessにてライセンスのみ購入の場合)。

 アウトソース市場向けとしては、パートナーと協力しExchange Serverのホスティングサービスを提供する。五十嵐氏は、「中小企業の多くがメールなどをアウトソースで利用している。そうした企業がExchange Serverを利用できる機会を増やしたい」と述べた。


 発表会には、各パートナー企業も出席。情報漏えい防止ソリューション「秘文」を提供している日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社エックスビジネスソリューションセンタの本間孝一氏は、「Exchange Serverに、添付ファイル付きメールの送信制御を行える「秘文AE MailGuard」を組み合わせたソリューションを提供する。既存のメールサーバーの外部に追加して利用できるので、比較的安価で容易に導入できる」と、セキュリティ面で補完関係にある点を強調。

 株式会社大塚商会テクニカルソリューションセンター MSソリューショングループの清水達哉氏は、「ワークフローをNotes Dominoに載せている企業が多く、その場合Exchange Serverへの移行は困難。これを解決する製品として、SQL Server+IISにフォームをコンバートするツール「Advance-Flow Converter for Lotus Notes」を提供している。また、中堅企業向けにExchange Server・Active Directoryの運用・管理サービスなども実施している」と、エンタープライズ市場・中堅企業市場に対して積極的に展開していると述べた。

 ホスティングサービスを提供しているNTTコミュニケーションズ株式会社ITMS事業部ホスティングサービス部の岸本慎吾氏は、「メールホスティングのニーズは、アジア太平洋地域で今後3年間に76%の成長が予測されている」と、アウトソース市場はこれから成長すると説明。「メールホスティングでは、現在1社1万アカウントのサービスを提供している。今回新たにExchange Serverをベースとしたメールサービス「EHS for Exchange 2003」の提供を開始する」と新サービスを発表した。


日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社エックスビジネスソリューションセンタの本間孝一氏
株式会社大塚商会テクニカルソリューションセンター MSソリューショングループの清水達哉氏
NTTコミュニケーションズ株式会社ITMS事業部ホスティングサービス部の岸本慎吾氏


URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2421
  日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社
  http://www.hitachi-sk.co.jp/
  株式会社大塚商会
  http://www.otsuka-shokai.co.jp/
  NTTコミュニケーションズ株式会社
  http://www.ntt.com/


( 福浦 一広 )
2005/09/29 18:50

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