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NTTコムウェア、OSSロードバランサーにレイヤー7対応機能を加えソースコード公開


 NTTコムウェア株式会社は10月19日、ロードバランサー機能を持つOSS(オープンソースソフトウェア)「UltraMonkey」に、レイヤー7負荷分散機能を拡充し、ソースコードを公開すると発表した。

 機能拡充されたのは、レイヤー7のセッション管理と、SSLで暗号化された情報に対応する負荷分散機能。主にオンラインショッピングサイトなどで有効とされる。

 オンラインショッピングサイトでは、利用者が買い物をする際、商品選択から決済処理までに複数回の処理が発生し、購入する商品情報や決済時に入力した情報と利用者を関連付けるため、利用者ごとにセッションを管理する必要がある。しかしUltraMonkeyの標準仕様ではレイヤー4までの情報(IPアドレスやポート番号など)しか対応できず、利用者ごとの情報を意識した負荷分散ができないため、市販製品を導入する必要があった。

 今回、CookieやURLなどの情報を利用できるレイヤー7まで対応する機能が加えられ、さらに利用者の個人情報漏えいを防ぐためにSSLで暗号化された情報にも対応した。

 UltraMonkeyは、一般のIAサーバー上とLinux上で動作できるため、市販されているロードバランサー製品の約1/5程度のコストでシステムを構築できるという。

 なお、この機能拡充は独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のOSS活用基盤整備事業公募採択により実現したとのこと。同社では、このシステムをユーザーに提供するためのSIサービスやSIer向け技術支援を行うプロフェッショナルサービスの提供を開始する。



URL
  NTTコムウェア株式会社
  http://www.nttcom.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.nttcom.co.jp/news/pr05101901.html
  ソースコード配布サイト
  http://sourceforge.jp/projects/ultramonkey-l7/


( 朝夷 剛士 )
2005/10/19 16:34

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