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日本IBM、SOAに対応するシステム管理向けTivoli製品群 |
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コンポジット・アプリケーションとは、あるビジネスプロセスを実現するため、異機種環境にあるさまざまな機能コンポーネントを連携させたアプリケーション形態のこと。もともと、高いパフォーマンスと可用性の維持が困難なことに加え、プラットフォームも機能も複合形であるため、問題個所の特定と復旧が難しいという課題がある。 こうした課題を解決するため、トランザクションのレスポンスタイムの監視や問題点を切り分ける「トランザクション監視」、問題発生時にアプリケーションのコードレベルまで分析する「アプリケーション監視」、それにアプリケーションやサーバーの稼働状況を監視する「ITリソース監視」という3つのレイヤーが必要になるというわけだ。今回発表されたTivoli製品群は、それぞれこの3つのレイヤーでSOAシステムの運用管理を担うという。詳細は以下のとおり。 「IBM Tivoli Composite Application Manager for Response Time Tracking」：コンポジットアプリケーションのトランザクションタイムを監視するツール。もし応答時間に大幅な遅延が発生した場合、その問題が発生しているコンポーネントを特定する。本製品はすでに出荷済みで、価格は1プロセッサあたり97万9600円。 「IBM Tivoli Composite Application Manager for WebSphere」：WebSphere上で稼働するアプリケーションの状況を監視し、問題個所をメソッド単位で特定するツール。出荷予定日は2005年11月18日、価格は1プロセッサあたり162万円。 「IBM Tivoli Composite Application Manager for SOA」：サービス単位でシステムの稼働状況を監視し、問題判別と分析を実行するツール。同社のWebSphereのほか、BEAのWebLogicやマイクロソフトの.NETなどもサポート。また、同社のサイトで提供されているプラグインを通じ、Rational開発製品と連携させることで、アプリケーションの問題発見から再開発、テスト、リリースというシステムのライフサイクル管理も実現する。出荷予定日は2005年12月16日、価格は1プロセッサあたり79万円。なお本製品は英語版でのリリースとなり、日本語版は来年以降に出荷する予定だという。 これらの新製品群と、従来のTivoli製品との違いについて、Tivoliテクニカルセールス＆サービスの相原誠氏は「これまでのTivoli製品はプラットフォームやJVMなどのリソース管理機能が中心だった。具体的には複合トランザクションのレスポンスタイムや、稼働状況のモニタリングを実現し、コードレベルにさかのぼって問題個所を特定できるものだ。今回の製品群により、SOAでいう“サービス”レベルの管理ができるようになり、よりビジネスレベルでのモニタリングを実現したといえる」と語る。 なお、IBM Tivoli Composite Application Manager for WebSphereについては、同社が昨年7月に買収したパフォーマンスモニタリングのベンダ米Cyaneaの技術をTivoliに統合したもの。今後はWebSphere以外のアプリケーションサーバーにも対応していくという。
■ ＵＲＬ 日本アイ・ビー・エム株式会社 http://www.ibm.com/jp/ プレスリリース http://www.ibm.com/news/jp/ja/2005/10/10312.html ■ 関連記事 ・ 日本IBM三浦氏、「SOAは絵空事ではない」（2005/02/28）
（ 岩崎 史絵 ）
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