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「日本での認知度を高めたい」、EAMトップベンダーのMROが新製品を発表


代表取締役社長の中嶋安悟氏
 MROソフトウェア・ジャパン株式会社は11月14日、企業資産の保全管理パッケージの最新版「Maximo Enterprise Suite」日本語版を発表した。出荷開始は12月末より。

 Maximoは、EAM(Enterprise Asset Management)の分野でマーケットシェア1位を獲得している製品。保全業務の効率化、設備稼働率の向上、部品在庫の削減と業務の効率化、購買コストの削減と業務の効率化など、企業資産の保全作業全体の効率化を実現するソリューションとなっている。

 国内では52事業所で採用されているが、「欧米に比べるとまだまだ認識されていない」(同社代表取締役社長の中嶋安悟氏)と説明。実際、同社の売上の65%が北米、25%が欧州、アジア太平洋地域は7%と他地域と比べると少ない。「アジア太平洋地域でも、日本は中国や韓国よりも低い」と、日本ではEAMそのものへの関心が低いことから認知度向上を第一に行動しているとした。

 最新版では、IT資産管理やサービス業務管理などの機能を新たに追加。サービス業務管理では、顧客情報の管理などのサービスデスク、SLA(サービスレベル契約)管理、サービスカタログなどの機能を用意。メンテナンスなどのサービスも管理可能となっている。IT資産管理では、ITIL(IT Infrastructure Library)のガイドラインに基づいたITサービスデスク機能や、ハードウェア・ソフトウェア管理などの機能を用意。IT資産の自動探知ツールMaximo DiscoveryまたはMicrosoft SMS、Tivoli Inventoryなど他社のツールを用いてIT資産の管理が可能となっている。

 モジュールの組み合わせにより価格体系が異なり、設備管理機能の最小構成で100万円から。なお、別途トレーニング費用として同額が必要。今後の展開について中嶋氏は、「大手ゼネコンや官公庁など、市場規模としては1000億円近いものがあると考えている。中でもアミューズメントパークやショッピングセンターなど、施設に関しては市場としての潜在的な可能性が高いとみている」と、施設の管理などでの採用を促進したい考えを示した。


Maximo Enterprise Suiteのログイン後の画面。ダッシュボードにより、表示される内容は自由に設定できる ドラッグアンドドロップでWebベースの画面変更が可能なアプリケーションデザイナーも装備


URL
  MROソフトウェア・ジャパン株式会社
  http://www.mrosoftware.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.mrosoftware.co.jp/press05_11_14_1.html


( 福浦 一広 )
2005/11/14 13:47

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