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ヒューマンテクノロジーズ、携帯電話で顔認証を行うASP型の勤怠管理システム


代表取締役社長の藤村高寛氏

King of Timeフェイスレコーダーの仕組み
 株式会社ヒューマンテクノロジーズは12月7日、携帯電話を用いた顔認証による勤怠管理ASP「King of Timeフェイスレコーダー」を発表した。販売開始は12月下旬。

 King of Timeフェイスレコーダーは、携帯電話で撮影した顔写真を用いて認証を行うASP型の勤怠管理システム。同社では、指紋認証を用いたASP型の勤怠管理システムをすでに提供しているが、「指紋認証装置を接続するPCと、ネットワークにアクセスできる環境が必要なため、工事現場など設置環境に制約があった」(同社代表取締役社長の藤村高寛氏)ことから、今回携帯電話を用いた顔認証による勤怠管理システムを開発したという。

 顔認証には、株式会社グローバル・セキュリティ・デザインの技術を採用。藤村氏は「グローバル・セキュリティ・デザインの技術は、顔特徴データが小さいことから、携帯電話を用いたシステムに最適だった」と説明する。

 勤怠管理の仕組みは、1)携帯電話で専用アプリケーションを起動し、社員コードなどを入力、2)携帯電話のインカメラを用いて顔写真を撮影、顔写真は自動的にサーバーに送付される、というもの。サーバー側では、顔写真が送付された時点で打刻し、その後送付された顔写真の照合を行う。照合に失敗した場合、照合失敗として処理され、後日管理者による目視確認時に一括承認を行うことになる。藤村氏は、「指紋認証では、本人なのに拒否されるという経験をさせてしまうが、この仕組みでは利用者は自分の顔写真が正しく照合されたのかどうかを意識しなくて済む」のもメリットのひとつと説明する。なお、顔写真は3カ月間保管されるとのこと。


iアプリを用いた専用アプリケーション。ここから「出勤」「退勤」などを選択して認証する 顔写真の撮影画面。認証精度を高めるために、撮影用のガイドが表示される 勤怠管理画面。照合失敗の写真は、この管理画面で目視確認できる

 対応携帯電話は、NTTドコモのFOMA。「iアプリを使っているので、iアプリが動作する機種であれば対応できるが、インカメラが必ずあるなどの理由でFOMAを対応機種としている」(藤村氏)。個人の携帯電話を用いて勤怠管理を行うというよりも、勤怠管理用に専用の携帯電話を用意する使い方を想定しているため、複数のキャリアへの対応は現在考えていないという。「カメラがついていて、インターネットに接続できる端末として、携帯電話を選んだ」と、藤村氏は説明する。

 将来的には、iエリアやGPSを利用した位置情報の付加や電波が通じない場所での電話内ローカル認証なども検討しているとのこと。

 価格は、1ユーザーあたり500円/月。同社では、今後2年間で5万ユーザーの獲得を目指すとしている。



URL
  株式会社ヒューマンテクノロジーズ
  http://www.h-t.co.jp/


( 福浦 一広 )
2005/12/07 15:15

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