コンピュータ・アソシエイツ株式会社(以下、CA)は1月16日、企業内のユーザーIDやアクセス権などの管理を統合・自動化するソリューション「CA Identity Manager r8.1(以下、Identity Manager r8.1)」を発表した。出荷開始は2月1日より。
Identity Manager r8.1は、企業内にあるさまざまなシステム環境のユーザーIDやアクセス権限などのアイデンティティ管理を統合し、オペレーションを自動化して、効率化する。個人情報保護法や、2008年にも施行が見込まれる、いわゆる「日本版SOX法」に対応する内部統制強化につなげる。価格は1000ユーザー環境で900万円から。
同社プロダクトマーケティング部プロダクトマーケティング・マネージャーの金子以澄氏によると、Identity Manager r8.1は新たにユーザーIDシステムを構築するのではなく、「Webからメインフレームまで」それぞれのシステムで構築されたID管理機能と連携し、統合管理するものであるという。
アイデンティティ作成、変更、削除などを集中的に実行したり、自動的に変更することが可能で、例えば人事がIdentity Manager r8.1を利用して入社した人のユーザーID作成と属性の設定を行えば、各システムに必要なアカウントを自動作成することができる。また、ポリシーに応じてゴーストIDや休眠IDを削除するなどのサポート機能や、アイデンティティ管理の運用データを収集しレポート出力する監査機能なども備える。
|
|
|
Identity Manager r8.1のアーキテクチャ
|
アイデンティティ管理機能のイメージ
|
IAMのすべてをカバーするというCAのソリューション
|

|
米CAプロダクトマーケティング シニアマーケティングマネージャー マシュー・ガーディナー氏
|
Identity Manager r8.1は、CAが従来から持つIAM(Identity and Access Management)製品に加え、2004年に買収したNetegrityの製品・技術を統合したものだ。米CAプロダクトマーケティング シニアマーケティングマネージャーのマシュー・ガーディナー氏は「IAMに入るすべてのコンポーネントをモジュール形式ですべて網羅している。すべてのニーズに応えられるのはCAだけ」と述べた。
調査会社IDCのデータによると、IAM市場はSOX法施行の影響などにより急速に伸びており、外部セキュリティ市場の規模に迫る勢いだという。CAはそのうち19%を占めるトップシェアベンダーだ。同社プロダクトマーケティング部 エンタープライズプロダクトプラニンググループ シニアマーケティングマネージャーの末吉聡子氏は、IAM市場がユーザーおよびリソースの認証(Authentication)・リソースへのアクセス許可/承認(Authorization)・各種ネットワークリソースの管理(Administration)の3つの機能を含むカテゴリ「セキュリティ3A」に属していることを挙げ、「トータルでIAMを実現できるベンダーが優勢である」と、同社の強みを説明した。
同社においてもIAMはセキュリティ分野における売上の70%を占める分野で、Identity Manager r8.1は日本版SOX施行前後となる今後3年間の重要製品として展開していく。
■ URL
コンピュータ・アソシエイツ株式会社
http://www.caj.co.jp/
■ 関連記事
・ 米CA、アクセス管理の米Netegrityを4億3000万ドルで買収(2004/10/07)
( 朝夷 剛士 )
2006/01/16 17:32
|