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Cosminexusを構成する各基盤
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株式会社日立製作所は2月27日、アプリケーション基盤ミドルウェアの最新版「Cosminexus Version 7」を発表した。4月27日より順次出荷を開始する。
Cosminexusは、アプリケーション実行基盤、Web/Javaベース業務のアプリケーション開発環境、既存IT資産や外部リソースを活用するためのシステム連携基盤、モバイルアクセスやポータルなど利便性の高いWebフロントを実現するフロントアクセス基盤などを統合した総合的なアプリケーション基盤。
最新版のVersion 7では、SOAを強化したサービス統合基盤を強化。同社情報・通信グループ ソフトウェア事業部 ネットワークソフトウェア本部長の阿部淳氏は、「今年はSOAが本格的に立ち上がる年。日立では、SOAを実現するために、ビジネスプロセスの統合、分散した情報の統合、アプリケーション基盤の強化で対応する」と、Cosminexus Version 7でSOAに本格対応したと説明する。
ビジネスプロセスの統合では、ビジネスプロセスのフローを定義できる「Cosminexus Service Architect」およびシステムの実行環境「Cosminexus Service Platform」を新たにラインアップに追加。ESB(Enterprise Service Bus)やBPEL(Business Process Execution Language)などの業界標準技術に対応したことで、既存システムとの統合や他のソリューションとの連携が容易に構築できるとしている。
情報の統合では、仮想表による異種分散データベースへの透過的アクセスを行う「uCosminexus Information Federator」、更新差分による異種分散データベース間のデータ反映を行う「uCosminexus Information Replicator」を新たにラインアップに追加。データ統合のための情報資産管理基盤「DataStage」とあわせて、統合するデータの鮮度やデータの加工度合いに応じた情報統合サービスを用意している。
アプリケーション基盤の強化では、導入・運用コストの低減、稼働率の向上、開発生産性の向上、トラブルシュートの効率化、システム管理コストの削減、などの強化が図られている。
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ビジュアルな操作でビジネスプロセスの定義が可能
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データ変換定義もドラッグアンドドロップで容易に設定できる
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ビジネスプロセス実行時に障害が発生した場合も、再実行により運用性を確保
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情報・通信グループ ソフトウェア事業部長の中村孝男氏
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価格は、「Cosminexus Service Platform」が441万円、「Cosminexus Service Architect」が42万円、「uCosminexus Information Federator」が283万5000円より、「uCosminexus Information Replicator」が252万円より。
同社情報・通信グループ ソフトウェア事業部長の中村孝男氏は、「アプリケーションサーバー市場は、年10%程度の伸びを示している。2006年には、市場の伸び以上の成長を実現し、売上で220億から230億円を目標とする」と説明。「さまざまな調査結果があるが、アプリケーションサーバー分野では日立は現在シェア2位となっている。パートナー経由での販売を伸ばすなど、シェア1位を目指したい」と、意欲を示した。
■ URL
株式会社日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/
ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2006/02/0227.html
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( 福浦 一広 )
2006/02/27 14:35
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