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Bindowsの仕組み
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株式会社ネオジャパンは3月6日、米MBテクノロジーズ社のAJAX開発フレームワーク「Bindows(ビンドウズ)」を、ネオジャパンのグループウェア「desknet's(デスクネッツ)」の開発フレームワークとして採用すると発表した。同時に、日本国内における「Bindows」の独占販売契約を締結したことも発表した。
ネオジャパンのdesknet'sは、中小企業から大手企業・官公庁など3万社、160万ユーザーを超える導入実績をもつWeb型グループウェア。今回、次世代「desknet's」の開発にあたり、Bindows開発フレームワークを活用し、desknet'sのリッチインターネットアプリケーション(RIA)化を進めていくことにした。
具体的には、現在のdesknet'sはWebブラウザからのリクエストに対してHTML文書を返す一般的なWebアプリケーションだが、AJAXに対応した「desknet's Core Engine」を開発、導入することで、desknet'sはXMLベースの情報を返すだけとし、Bindowsがデータの加工・表示を行うようにする。
これによって、従来のWebアプリケーションの課題であった「クリックして待つ」というユーザーインターフェイスを改善し、デスクトップアプリケーションと同様の快適なレスポンスを実現できるという。
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ネオジャパンの斎藤晶議社長
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ネオジャパンの斎藤晶議社長はBindowsを採用した理由について、「desknet'sのユーザーが拡大する一方で、RIA化によって操作性をもっと良くしてほしいという要望が高まってきていた。これを受け、次世代desknet'sの開発に向けて、新しいWeb開発手法であるAJAXを採用することを決定した。そして、その開発フレームワークとして“開発プラットフォームに依存しない”、“Webブラウザ環境に依存しない”という2点にフォーカスし、約20社の候補から絞り込んだ結果、高度で洗練された機能とウインドウシステムをもつBindowsの採用を決めた」としている。
Bindowsは、AJAXを活用した柔軟なリッチインターネットアプリケーションを開発するための先進的なフレームワーク。Windowsアプリケーションと同等の操作環境によってWebアプリケーションを開発できるのが特徴。
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米MBテクノロジーズ社のヨラム・メリアズCEO
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発表会見には開発元である米MBテクノロジーズ社のヨラム・メリアズCEOも出席。「Bindowsは、Web向けの最もリッチなウィンドウソフトウェアデベロッパーキットである。リッチかつ強力なAJAXアプリケーションを迅速に開発できる環境を提供することで、開発から市場投入までに要する期間を短縮することができる」と、Bindowsの強みをアピールした。
今回、ネオジャパンでは、米MBテクノロジーズ社と日本国内におけるBindowsの独占販売契約も締結。「今後、多くのWebアプリケーションがAJAXの採用に向かうと判断し、新たな技術力と販売網を利用した開発フレームワーク製品の販売という新ビジネスに着手することにした」という。Bindowsの開発者ライセンスやBindowsを利用して開発されたアプリケーションの配布ライセンスを日本国内の開発者、企業向けに幅広く販売するとともに技術サポートを行い、日本国内のBindows普及を促進していく考え。
すでにBindowsソフトウェア開発キットのダウンロード販売を開始している。価格は、初年度開発者1人あたり9万4500円、2年目以降は開発者1人あたり3万7800円で提供する。このほか、ランタイムライセンスやインターネットでの利用ライセンスについては別途価格体系を設定している。
なお、Bindowsによって開発される次世代desknet's向けのRIAは、現在のdesknet'sに付加されるかたちで提供される予定。斎藤社長は、「まずはWebメール機能を今夏をめどに投入し、スケジュール、設備予約、インフォメーション、文書管理などの機能を順次リリースしていく」としている。
また、製品体系についても、現在の顧客対応管理ツール「desknet's CAMS」と営業支援ツール「desknet's SSS」に加え、ファイル配信ツール「desknet's DAX」やブログツール、SNSツール、アンケートツールなどをBindowsを利用して早期に開発し、ラインアップの拡大を図っていく方針だ。
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次世代desknet'sの製品体系プラン
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■ URL
株式会社ネオジャパン
http://www.neo.co.jp/
( 唐沢 正和 )
2006/03/07 09:10
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