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米salesforce.com代表取締役社長のジム・スティール氏
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各エディションの違い
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株式会社セールスフォース・ドットコムは3月7日、同社のオンデマンドCRM「Salesforce」に「Unlimited Edition」を新たに追加したと発表した。価格は、1ユーザーあたり2万5200円/月。
今回発表されたUnlimited Editionは、同社のオンデマンドプラットフォーム「AppExchange」対応のアプリケーションを無制限で追加できるのが特長。Enterprise Editionの全機能が利用でき、稼働中のSalesforce環境の完全なコピーを作成できる「Salesforce Sandbox」や、顧客ごとにサポート担当者の割り当てやシステム管理者が用意される「プラチナムサポート」、Enterprise Editionの6倍のディスク容量などの機能が用意される。
米salesforce.com代表取締役社長のジム・スティール氏は、「ASPサービスでは、提供されるサービスの規模に限界があるものだが、このUnlimited Editionはそうした限界をなくしたのが特長。これが実現したのも、AppExchangeによるところが大きい」と、同社のオンデマンドプラットフォームを最大限に利用できるのが、今回のUnlimited Editionであると説明する。
AppExchangeは、同社が掲げる“Business Web”を実現するアプリケーションプラットフォーム。APIが公開されており、パートナー企業やユーザーが開発したビジネスアプリケーションを導入できるのが特長。1月の発表以来、すでに188のアプリケーションとコンポーネントが提供されている。スティール氏は、「Unlimited Editionは、このAppExchangeのメリットを最大限に活かせるもので、当社のビジョンであるBusiness Webを実現するもの。すべての機能が使えるのがポイントとなるので、企業の規模の大小は関係ない。これからも、企業内の情報を共有することをサポートしていきたい」と語る。
■ 他社の動きについて「ソフトが作れることとサービス提供は別」
発表会では、2月22日に発表された米salesforce.comの業績も紹介。2005年度の売上は3億900万ドル(前年比76%増)、純利益は2800万ドル(前年比300%増)と大きく成長。新規導入社数も6600社増え、累計で2万500社に、ユーザー数も17万2000ユーザー増え、累計で39万9000ユーザーにまで伸びたと説明。スティール氏は、「OracleやSAP、Microsoftなどもサービスに力を入れているというが、売上に占める割合は数%程度だろう。われわれから見れば、成功しているとはいえない」と、ライバルとは呼べないのが現状だと説明。「トヨタやホンダが自動車を作れるからといって、タクシー事業に転換できるものではない。ソフトウェアが作れるから、サービスが提供できるわけではない」と、他社との違いを強調した。
■ URL
株式会社セールスフォース・ドットコム
http://www.salesforce.com/jp/
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( 福浦 一広 )
2006/03/07 17:55
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