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マイクロソフト、IE 7 Beta2日本語版を公開


Windows本部ビジネスWindows製品部マネージャの中川哲氏
 マイクロソフト株式会社は5月9日、同社のWebブラウザの最新版「Internet Explorer 7(IE 7)」のBeta 2日本語版を公開した。同社サイトより無償ダウンロードできる。

 IE 7は、次期Windows「Windows Vista」に標準で搭載されるWebブラウザ。今回公開されたIE 7 Beta2 日本語版は、一般ユーザーも利用可能な公開ベータテストとなっており、今年後半に正式出荷される製品版と同等の機能が搭載されている。インストール可能なOSは、Windows XP SP2、Windows XP x64 Edition、Windows Server 2003 SP1。

 同社Windows本部ビジネスWindows製品部マネージャの中川哲氏は、「IE 6ではセキュリティの強化を行ってきたが、結果として使い勝手に影響を与えてしまった。IE 7ではセキュリティを強化しつつも利便性が向上するようにデザインした」と、よりセキュアになりながらも、操作性が向上した点が特徴と説明した。

 デザイン面では、メニューバーを非表示にするなど、画面をより広く使えるようにインターフェイスが変更されている。画面のズーム機能を用意することで、CSSなどで定義されたページでも自由にサイズを変更できるようにしている。また、新たにタブブラウジング機能を標準で装備、複数サイトの切り替えが容易になっている。タブブラウジングでは、開いている複数サイトをサムネイル表示したり、ホームページを複数設定することも可能だ。


タブブラウジング機能が追加されたIE 7 Beta2日本語版 複数ページをサムネイル表示できる 非表示のメニューバーはAltキーを押すと表示される

新たに用意されたRSSリーダー機能
 検索機能では、新たに検索ボックスを装備。MSNサーチやYahoo!、Googleといった検索サイト以外にもAmazonや楽天といったサイトの検索も可能となっている。

 そのほか、印刷機能も改善。これまではページによっては右端部分が欠けて印刷されることがあったが、縮小印刷機能により1ページに収めて印刷できるようになった。

 また、RSSフィードの検出・管理やRSSリーダー機能もサポート。表示しているページのRSSフィードの検出、RSSフィードの自動取得などが行える。RSS(0.9x/1.0/2.0)およびAtom(0.3/1.0)をサポートする。


検索ボックスでは、さまざまなプロバイダを登録できる 従来の印刷では右端が欠ける場合があった IE 7で用意された縮小印刷機能を使うと、欠けることなく印刷することができる

 互換性の面では、透過PNGのサポートやAjaxのネイティブ対応、日本語ドメインの標準サポートなどが行われている。

 セキュリティ機能では、フィッシング詐欺検出機能を搭載。フィッシングサイトの疑いのあるページを表示すると、アドレスバー部分が黄色や赤色となり、問題があることを表示。赤色の場合は、ページへのアクセスを遮断するなどの機能が用意されている。そのほか、HTTPSの処理の向上や、ActiveXコントロールのインストール前にユーザーに確認を行う「ActiveX Opt-in」なども追加されている。

 中川氏は、今回公開されたBeta2について、「Windows VistaではIE 7が標準Webブラウザとなる。Webサイトの運営者やWebアプリケーションの管理者の方々は、今回のBeta2を用いて互換性の検証を早めに行っていただきたい。特にフィッシング詐欺検出機能で、誤って検知されるなどの問題があった場合は、マイクロソフトにフィードバックしていただきたい」と、協力を呼びかけた。



URL
  マイクロソフト株式会社
  http://www.microsoft.com/japan/
  Internet Explorer 7
  http://www.microsoft.com/japan/windows/ie/ie7/


( 福浦 一広 )
2006/05/09 18:15

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