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代表取締役社長のロバート・エンスリン氏
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GRCソリューションで提供される製品。日本ではCCが第一弾として発表された
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SAPジャパン株式会社は5月24日、企業のコンプライアンス対応を支援する「Governance Risk Compliance(GRC)」ソリューションを体系化し、「Virsa Compliance Calibrator for SAP(以下、CC)」日本語版の販売を開始すると発表した。
同社代表取締役社長のロバート・エンスリン氏は、「日本でも内部統制構築に関する法律、いわゆる日本版SOX法が予定されている。しかし、日本版SOX法は企業にとって数あるコンプライアンスの1つにすぎない。コンプライアンスをビジネスプロセスの一環として取り組まないと失敗することになる」と、企業にとって持続可能なコンプライアンス対応が重要であると指摘。
「今回体系化したGRCソリューションは、企業のガバナンス・リスクマネジメント・コンプライアンスを支援するソリューション。SAPの強みは、業種を超えてGRCに対応できる点にある」と述べ、企業のGRC対応力の強化を今回のソリューションによりサポートしていく考えであるとした。
今回発表されたGRCソリューションは、ERP製品を中核に内部統制管理や内部統制モニタリング、維持運用の自動化支援などの製品を包括的に提供するもの。このうち、第一弾として発表されたのがCCとなる。
CCは、米SOX法に対応したソリューションで、MySAP ERPの内部統制やコンプライアンス機能を補完・強化する製品。4月に独SAPが買収した米Virsa Systemsの製品で、従来「SAP Compliance Calibrator by Virsa Systems」の名称で呼ばれていた。
GRCソリューションの提供にあたり、同社ではパートナー企業との協業体制の強化と監査法人に対するサポートの強化も行う。同社ソリューション&マーケティング総括本部長の安田誠氏は、「サービスパートナーに対し、製品情報の開示や研修などによる支援を行うことで、GRCソリューションを最大限に活用していただきたい。また、実際に内部統制監査を行う監査法人に対しても、研修などによる支援を行っていく」と積極的に取り組む考えを示した。
同社では今年度30社での採用を見込んでいる。
■ URL
SAPジャパン株式会社
http://www.sap.com/japan/
プレスリリース
http://www30.sap.com/japan/Company/Press/Press.epx?PressID=6296
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( 福浦 一広 )
2006/05/24 17:52
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