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アカマイ、Web動的コンテンツ配信サービスを提供開始


アカマイの代表取締役社長、小俣修一氏

Akamaiの会長、ジョージ・コンレイデス氏
 アカマイ株式会社は6月28日、日本国内での事業を強化すると発表した。その一環として、これまで提供してきた静的コンテンツによる配信サービスに加え、動的コンテンツ配信「Application Performance Solutions」を広く展開する。またあわせて、テクニカルパートナー5社との協業による販売強化を行っていくとしており、間接販売に加えて直販も強化するとのこと。

 米Akamai Technologies(以下、Akamai)は、コンテンツ配信を手がける企業で、同市場では7~8割のシェアを誇る。その国内法人として2003年に設立されたアカマイは、主に静的コンテンツの配信サービスを手がけてきたが、今回の発表では動的なコンテンツの配信を本格的に手がけていく方針が示された。

 このサービスは大きく3つのサービスからなる。1つ目はB2B向けの動的コンテンツ配信サービス「Web Application Acceleration」で、混雑をさけるSure Route技術、TCP/IP最適化技術、プリフェッチ技術、圧縮とセッション維持の機能を組みあわせて実現されるもの。

 2つ目は、B2C向けの「Dynamic Site Acceleration」。Site Acceleratorサービスに、インターネットエッジにサーバーを配置してこれを利用したWebコンテンツ配信を行うEdgeSuite Delivery、キャッシュを活用するAdvanced Cache Controlを加えたスタンダードサービスを基本とする。またこれに、SSLを利用するSecure Content Deliveryとアクセス制御を加えたSecureサービスも提供される。

 最後は、Webアプリケーションサーバー上の一部コンポーネントをEdgeプラットフォーム上で処理できるようにする「On-Demand Application Platform」。購買、登録、投票、キャンペーン当否などのアプリケーションに向くという。

 また、静的Webコンテンツ配信は、これまで3社を経由して販売してきたが、テクニカルパートナーとの協業で、動的コンテンツ配信では直販・マーケティング活動を強化する。今回提携が発表されたのは、イーシー・ワン、Jストリーム、NEC、ネットマークス、ビジネス・アーキテクツの5社。アカマイの代表取締役社長、小俣修一氏は、「今後は動的なコンテンツの配信、ソリューションが求められてくるが、専門的な知識が必要な動的配信について、パートナーと協力して販売していく」と述べた。

 またAkamaiの会長であるジョージ・コンレイデス氏は「日本市場は世界でもリーダー的存在の企業が多くいる、重要な市場。日本市場は参入以来順調に成長しているが、これからも順調に成長していきたい。新しいアプリケーションのアクセラレーションサービスでさらなる未来につなげていけると確信している」とコメントしている。



URL
  アカマイ株式会社
  http://www.akamai.co.jp/


( 石井 一志 )
2006/06/28 18:14

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