日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は、x86サーバー分野での付加価値の訴求に力を尽くしている。その一環として6月29日に、旧サーバー環境を新サーバー環境に移行する「HP ProLiant Essentials Server Migration Pack Physical to ProLiant(P2P) Edition」を発表したほか、30日には、ヴイエムウェアの仮想化ソフト「VMware Infrastructure 3」をOEMで販売開始すると発表。このOEM版には、仮想化環境への移行ツール「Server Migration Pack P2V Edition」をバンドルしたものも用意し、旧環境からの移行支援体制を、物理環境、仮想環境の両面で整えたという。
このうちServer Migration Pack P2P Editionは、日本HP製をはじめとするさまざまなベンダのサーバーから、日本HP製サーバーへの移行をスムーズに行えるようにするもの。画面の指示に従って必要な情報を入力するだけで、1:1のサーバー環境の移行を自動的に行うことが可能という。また移行のタイミングでパーティション容量の拡大も行えるとのこと。対応OSはWindows Server 2003/2000 Serverで、今後はLinuxへ対応する予定もあるとしている。価格は、1回の移行が可能な1ライセンス分で3万1500円、10ライセンス分で29万4000円。出荷開始は7月下旬より。
一方、Server Migration Pack P2V Editionは、物理環境を仮想環境に移行するためのツール。今回発売されるVMwareのうち、「VMware Infrastructure 3 Standard 2プロセッサライセンス」「同 Enterprise 2プロセッサライセンス」にバンドルされる。これを利用すると、n:nもしくはn:1のサーバー統合も可能なほか、最新サーバーがサポートしていない旧OSを含む幅広いOSの移行を行えるという。仮想化ソフトは、VMwareとVirtual Serverに対応し、移行元OSとしては、Windows Server 2003/Server 2000/NT 4.0 SP6a、Windows XP Professional/2000 Professionalをサポートしている。
VMwareの価格は、VMware Infrastructure 3 Standard 2プロセッサライセンスが63万円、同 Enterprise 2プロセッサライセンスが96万6000円。またこのほか、「VMware Infrastructure 3 Starter 2プロセッサライセンス」(16万8000円)と、VMware ESX Server 2.5からの期間限定アップグレードパッケージ(16万8000円)も提供される。出荷はいずれも7月下旬より開始する。
■ URL
日本ヒューレット・パッカード株式会社
http://www.hp.com/jp/
ニュースリリース
http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2006/fy06-136.html
http://www1.jpn.hp.com/info/newsroom/pr/fy2006/fy06-137.html
( 石井 一志 )
2006/06/30 11:52
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