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米Borlandのプロダクトマーケティング担当副社長、エリック・フリーバーグ氏
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Borland Caliber DefineIT 2006 日本語版の画面イメージ
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ボーランド株式会社は7月12日、IT管理・ITガバナンスの機能を提供する「Borland Tempo 日本語版」(以下、Tempo)と、要件定義の機能を提供する「Borland Caliber DefineIT 2006 日本語版」(以下、DefineIT)の、2つのソフトウェア新製品を発表した。両製品とも同日より販売を開始する。出荷開始は、前者が2006年第4四半期、後者が7月12日。
Tempoは、ITプロジェクトなどにおいてIT資源を適切に配置しているかどうかを把握するためのソフト。トップダウンで行われるビジネス主導の意志決定(ITガバナンス)と、日常的なITプロジェクト管理(IT管理)を関連付けることによって、ソフトウェア開発を円滑に行えるようにするという。「人材やプロセス、テクノロジーへのアプローチを段階的に導入でき、これらを組織に組み合わせて調整できるので、ビジネス上の利益をめざましく増大させることが可能だ」(同社)。
管理可能なのは、IT管理とガバナンスにおける6つのプロセス。このうち「要求(デマンド)管理」の機能では、ITへの要求を1個所にまとめられるため、効率化と対応の迅速化が図れるほか、「ポートフォリオ管理」では、投資シナリオの「見える化」を進め、進行中、もしくは提案中のプロジェクトとの比較を行うことが可能。また相関関係のある複数のプロジェクトを管理する機能、プロジェクトの財務管理の機能、資産管理の機能などを提供する。
「ITとビジネスの要求との整合性をどう図るかが課題で、可視化ができていない、プロセスのコントロールができていない、といった問題があるし、現在は、作業の40%が仕事の手直しになってしまっており、これを新しいプロジェクトに回したいという要求がある。そのためには、ライフサイクル全体に渡ってトレースしなくてはいけない」(米Borlandのプロダクトマーケティング担当副社長、エリック・フリーバーグ氏)。
価格は、すべての作業を行える1ポートフォリオライセンスが33万6000円、“参加して見るだけ”のライトライセンスが3万3600円。
一方のDefineITは、要件定義のためのソフト。「何よりもプロジェクトの失敗、遅れの原因になる」(フリーバーグ氏)要件の不正確さや誤った管理といった課題に対応するために用いられる。また、「要件はプロジェクトの最中にも変わる。最新のものを把握する必要がある」(同氏)ため、当然ではあるが、継続的な管理ができるようにも留意されている。
具体的には、要件を視覚的に把握できるようにして、ユーザー側、開発側で同じイメージを持てるようにする。また紙芝居的に要件を検証・確認できるため、確実に要件合意を行え、手戻りの発生などを防げるという。これについてフリーバーグ氏は「ストーリーボード(紙芝居)みたいなものを作って、双方向の会話を通じてアプリケーションへの理解を深める」と説明した。
価格は、1指名ユーザーライセンスで33万6000円から。
■ URL
ボーランド株式会社
http://www.borland.com/jp/
プレスリリース
http://www.borland.com/jp/company/news/press_releases/2006/20060712_caliberdefineit.html
http://www.borland.com/jp/company/news/press_releases/2006/20060712_tempo.html
( 石井 一志 )
2006/07/12 18:55
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