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米Actuate開発担当上級副社長のマーク・コギンズ氏
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アクチュエイトジャパン株式会社は7月13日、レポーティングプラットフォームの新製品「Actuate 9」の製品説明会を開催した。
Actuate 9は、オープンソースの統合開発環境Eclipseを基盤としたレポート開発環境「BIRT」をベースにしたエンタープライズ向けレポーティングアプリケーション。他社のBIツールがスキルレベルの高いユーザー向けになっているのに対し、Actuateは一般ユーザーまで使えることをコンセプトに開発しているのが特長。
米Actuate開発担当上級副社長のマーク・コギンズ氏は、「100%のユーザーが情報を活用できてこそ、ビジネスが実現できる。Actuateは、これを基本戦略として取り組んでいる」と強調。そのひとつが、オープンソースのBIRTに対する取り組み。このBIRTは、米Actuateが中心となって研究開発を進めているもので、今回発表されたActuate 9は、BIRTをベースにした初めての商用製品となっている。
「最新版では、参加型、インタラクティブ開発、モジュール性といったオープンソースの基本理念を取り込んでいるのが特長。これにより、IT部門はファウンデーションというテンプレートを用意するだけという作業になる。あとは、パワーユーザーであればWebベースのアドホックレポートを作成したり、エンドユーザーであればレポートのカスタマイズというように、スキルに応じた利用が可能だ。これにより、他社製品のように現場とIT部門の間で起こる要件解釈ミスを軽減できる」(コギンズ氏)と説明する。
Ajaxを実装したWebレポーティング作成ソフトの「BusinessReports」、インタラクティブなポータルを実現する「iPortal」、エンドユーザーのレポートカスタマイズ環境の「Interactive Viewing」、クラスタリング・セキュリティ・データ統合など大規模エンタープライズレベルでのレポーティング管理を実現する「iServer」など、小規模システムから大規模システムまで幅広いニーズに対応した製品構成となっている。
Actuate 9日本語版は、今秋の提供開始を予定。同社では、金融業界を中心に年内30社の導入を目指すとしている。同社代表取締役社長の吉川浩司氏は、「国内市場において、弊社のシェアはまだまだ低い。金融業にフォーカスしたビジネスを展開し、3年以内にBI市場でのシェア15%を目指す」と意欲を示した。
■ URL
アクチュエイトジャパン株式会社
http://www.actuate.com/jp/
プレスリリース
http://www.actuate.com/jp/corporate/news/PressRelease.asp?ArticleId=9917
( 福浦 一広 )
2006/07/13 18:19
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