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オラクルとOIS、中堅企業向けERPの新版を発売－短期導入パッケージも強化 |
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EnterpriseOneは、もともと米JD Edwardsが提供していたソフトで、米PeopleSoftを経て米Oracleのソリューションに加わっている。業種は特に問わないが、製造業や流通卸業で実績があり、Oracle Applicationsの中では中堅企業向けとして位置付けられている。今回の新版では、SFA（営業支援アプリケーション）やサービス管理アプリケーションの機能を新たに追加するなど、スイートとしての性格をより強く打ち出した。 Oracleの日本アプリケーションビジネス担当上級副社長、ディック・ウォルベン氏は、「グローバル化」「コンプライアンスによる圧力」「限られたリソース」「分断化された情報基盤」を中堅企業市場における課題として挙げ、「包括的で、柔軟性があり、経済的なソフトが求められている」と説明。その要件を満たすソフトがEnterpriseOneだとする。 具体的にはまず、会計からロジスティクス、SCM、生産管理、プロジェクト管理など幅広いモジュールをラインアップしており、それらがシングルデータベースに統合された「完全統合型」のERPソリューションとして提供されることが挙げられるという。 また、特定業種向け要件にも対応できるほか、システム稼働後の保守フェーズでの拡張、追加・変更といった要求にも応えられる柔軟性を持つ点も大きいとする。「一度導入されたERPが企業の成長に対応できる。ITが足かせになることはない」（OISのアプリケーションSC本部 SME担当シニアマネジャー、佐藤幸樹氏）というのである。
今回はこのRapid Startを拡充し、「個別受注生産プロセス対応版」を追加している。具体的な例としては、「年商100億円規模の製造業が、会計・物流・製造・販売といったスイートで導入する場合で、ライセンス費用などを含めて7500万円、最短21週の導入が実現できる」（OISの代表取締役、村上智氏）とのことで、IT予算・人的リソースなどが大企業に比べて不足している中堅企業を支援していくとしている。 なお日本オラクルは、同じ中堅企業市場をターゲットとしたテンプレートベースのERPソリューション、「Oracle NeO」をパートナー企業とともに提供しているが、これとの違いについては、「建築業におけるプロジェクト会計や、人事など、業種・業務ベースで特殊なシステムが必要な場合に、パートナーがその経験をもとに提供するものがOracle NeO。一方EnterpriseOneは、業務横断型でプロセスを最適化したいというニーズに応えるのには適している」（日本オラクルの執行役員 アプリケーションマーケティング本部長、藤本寛氏）と説明した。 両社では、中堅企業市場への取り組みを強めるべく、「中小市場への認知度向上」を目的として、専任コンタクトセンターを設置するほか、セールス、プリセールスの倍増、専任営業推進の配置など、同市場向け組織体制を強化。さらに、販売・導入パートナーの開拓、パートナー支援の拡大などによって、ビジネスを推進する考え。村上社長は周辺ビジネスを含めて、100億円規模を目標に進めていきたいとしている。 ■ ＵＲＬ 日本オラクル株式会社 http://www.oracle.co.jp/ 日本オラクルインフォメーションシステムズ株式会社 http://www.oracle-is.jp/ ニュースリリース http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1595 http://www.oracle.co.jp/news_owa/NEWS/news.news_detail?p_news_code=1596 ■ 関連記事 ・ 「100％標準製品の短期導入パッケージで中堅市場へ拡販」－ピープルソフト（2005/08/25） ・ 日本オラクル、Oracle EBSなど既存ビジネスアプリケーションを継続提供へ（2006/06/14）
（ 石井 一志 ）
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