東芝ソリューション株式会社と日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)は9月13日、仮想化技術とオートノミックコンピューティング技術を活用し、サーバーリソースを最適化するクラスタソリューションを提供すると発表した。
このソリューションは、東芝ソリューションの統合クラスタソフト「DNCWARE ClusterPerfect EX V9」と、日本IBMのワークロード管理ソフト「IBM Virtualization Engine Enterprise Workload Manager V2.1」(以下、EWLM)を連携させ、アプリケーションの応答時間に応じてサーバーとアプリケーションの数を最適化するもの。負荷の低いサーバーの電源を落とすことで、不要な電力の消費を防ぐことも可能だ。
利用にあたっては、EWLMがアプリケーションを監視して負荷状況をClusterPerfect EXに伝える。ClusterPerfect EXは応答時間が悪化しているアプリケーションがあると、新たにサーバーとアプリケーションを起動して処理能力を高め、応答時間を改善するといった仕組みを用いる。動的に処理能力を変化させられるため、負荷変動の激しいシステムや、特定の時期・時間帯に処理要求が急増するシステムで利用すると、アクセスや処理要求が急増しても、安定した応答時間の提供が可能になるという。
また、日本IBMの最新のオートノミックコンピューティング技術である問題判別技術の実装で、システム障害時における迅速な対応を可能にする。具体的には、ClusterPerfect EXがログ情報を標準化された形式で蓄積。障害発生時には、日本IBMの自己修復機能を提供するソフト「IBM Build to Manage Toolkit for Problem Determination」が、障害症状の定義と対応方法を記述した症状データベースとログ情報を連携させ、問題の解決のヒントを提供する。こうした仕組みによって、従来のように複数種類にわたるログを人手で解読し、解決方法を探る時間が省け、問題判別にかかる時間が大幅に短縮できるという。
両社では、サーバー統合のようにさまざまな製品群が混在する環境にこのソリューションを適用すると、よりいっそうの効果を発揮するとしている。
■ URL
東芝ソリューション株式会社
http://www.toshiba-sol.co.jp/
日本アイ・ビー・エム株式会社
http://www.ibm.com/jp/
ニュースリリース
http://www.toshiba-sol.co.jp/news/detail/060913.htm
( 石井 一志 )
2006/09/13 15:36
|